通夜と告別式で喪主が準備することと役割・挨拶

突然高齢の親が亡くなると、次に何をしたらよいのかわからず、病院に紹介された葬儀会社にお任せしてしまうことがあります。

初めての喪主はわからないことばかりです。

あらかじめ親と、最期を迎えるのはこの葬儀会社がよい、互助会に入っているという情報があると助かります。

しかし誰もが、そんなことを準備しているわけではありません。

そこで突然家族が亡くなり喪主になったとき、これは押さえておくと助かる、これは準備すべき、といったことをご紹介します。

喪主の役割

喪主の仕事は、葬儀全般の流れを決め、遺族の代表として参列してくださる方へのお礼と、故人の思い出や故人への別れの言葉を伝えることです。

その間、僧侶への挨拶や葬儀会社の人との打ち合わせ、火葬場の人への支払いなど、やることは山積みです。

そこで、まずは「自分がやらなくてはならないこと」「自分が用意すべきもの」「誰かにお願いできること」「後回しにしてもよいこと」など、ノートを決めて整理していきましょう。

喪主が役割的にやらなければならないのは、次のことです。

・通夜、告別式、火葬の場所と日程を決める
・葬儀会社と僧侶との具体的な打ち合わせ
・僧侶への御布施等のお金の準備と挨拶
・故人が亡くなったことを親族に知らせる
・返礼品やお清め、精進おとしの料理と必要数を決める
・会葬礼状の内容と数を決める
・通夜や告別式での挨拶
・葬儀をおこなったことを役所に届ける

弟妹や配偶者、子どもたちが手伝ってくれる場合は、親族への電話や返礼品、精進落としの料理の内容、供物などは予算だけを告げて任せてしまいましょう。

会葬礼状にはある程度出来上がった見本もあります。

何を考えたらよいかわからない時は、数だけを余分にお願いし、特別なことがなければ内容は葬儀会社の方にお願いするといいでしょう。

通夜や告別式の挨拶は喪主がやっても、精進落としの「献杯」の挨拶などは、他の親族に任せることもできます。

親族が多く、頻繁に行き来をしている地域では、納棺の儀などを親族が総出で手伝ってくれるところもあります。

葬儀会社への支払いは、葬儀が終わったのちに請求書がくる場合がほとんどです。

僧侶への御布施等は先に用意しますが、葬儀費用などは慌てて用意しなくても大丈夫でしょう。

通夜で用意するものと挨拶

通夜の前

喪主は通夜の前に僧侶の控室に行きます。

こちらで、葬儀を行ってもらう旨のお礼と挨拶をしてください。

また、このときに僧侶に御布施や交通費、御膳料などを渡すといいでしょう。

僧侶によっては、葬儀の打ち合わせのときに具体的に費用全般の金額を明記してくれる方もいます。

しかし場合によっては、金額が決まってないときは、葬儀会社の担当者に「相場」を聞いておきましょう。

相場は地域や宗派、菩提寺の「格」によっても違います。

30万円から100万円とさまざまですが、戒名なども含め50万円以上は用意してください。

いろいろな人が参列するため、香典返しやお清めは複数のパターンを用意しておきます。

焼香だけで帰る参列者のためには、香典返しのほかに、簡単なお清めの代わりになるような「そうめんとお酒」や「お菓子」などを用意しておくと便利です。

また、通夜の会場には「通夜ぶるまい」といわれるといわれるお清めの席を設けておきます。

会場によっては遠方からくる職場や知人のために「御車代」などを用意しておくとよいかもしれません。

通夜

通夜は親族だけでなく、一般の人が参列することもあります。喪主や兄妹の職場の人、故人の友人や知人、近所の人など様々な方が参列します。

なかでも、故人が若く現役の場合は、亡くなった人の職場の人も来るため、初めて会う人も多くいることでしょう。

通夜の進行は葬儀会社の司会の方が行ってくれます。わからないことは、事前に教えてもらいましょう。

通夜の進行や参列者へのお礼など、慣習は地域、葬儀の形によって異なる場合があります。

わからないときは、葬儀会社の担当者や地元の親族などに聞いてみましょう。

通夜の席でも、喪主は挨拶をすることがあります。

通夜の席で喪主がする挨拶は、次のような内容です。

・親族を代表し参列してくれた方へのお礼
・翌日に控えた告別式の時間や場所、火葬式の時間など

故人の人となりは、告別式の挨拶で行いますので、通夜のときはしない、という喪主もいます。

中には会葬礼状の中に、故人の人となりや思い出など喪主側から参列者への挨拶の言葉を入れ、通夜では事務的な挨拶にとどめるということもあるようです。

告別式で用意するものと挨拶

告別式は親族の参列が多く、その中に通夜に来られなかった一般の方が入るという形になります。

告別式当日は、初七日の法要や火葬も行うため、通夜より時間もかかります。

火葬場の時間が朝一番と早い場合、先に火葬式を行って、そのあとに告別式と順番が逆になることもあるようです。

こういったこともあり、一般の参列者は少なくなります。

告別式の前

通夜に続いて、僧侶に挨拶をします。通夜のときに御布施を渡してある場合は、挨拶だけで大丈夫です。

告別式の前に、司会進行をつとめてくれる葬儀会社の方と打ち合わせをし、故人の人となりを聞かれます。

司会の方は、僧侶の入場前に故人の人となりを紹介します。

告別式

告別式の進行も、通夜同様に司会の方が行ってくれます。

喪主が行うことは、焼香のときに一番初めに案内されることと、葬儀の終わりの挨拶です。

喪主の挨拶の見本のようなものもありますが、実際には事前に考えていた原稿や挨拶を忘れてしまうというのは珍しくありません。

喪主の挨拶で注意すべきは、同じ言葉を繰り返さない、ということになります。

「ますます」や「徐々に」と言ったことですね。

それをのぞけば、故人の人となりはもちろん、面白いエピソード、家族の中での思い出などを語っても良いということです。

・参列してくれた方へのお礼
・故人の人となり
・故人との思い出や喪主の気持ち
・故人が安らかに眠れることへの願い

などが一般的です。

告別式の後

告別式が終わると、火葬の準備が始まります。

棺の蓋を開けて、最後のお別れをします。

祭壇に飾られていた花や、会場に飾られていた故人の思い出の品を詰め込んで、旅立ちの準備をしてあげましょう。

この時が最後のお別れなので、喪主の中には泣き崩れてしまう方もいます。

喪主のパートナーや子ども、弟妹など支えてくれる親族がいると助かります。

その後、火葬の最中に精進落としなど、親族に食事やお茶をふるまって火葬が終わるのを待ちます。

火葬の費用とそこでの飲食代は、喪主が火葬場で支払う場合と、葬儀会社の人に預けて支払ってもらい、その後清算してもらう場合があります。

こういったことも、地域や葬儀会社によって異なりますので、確認してください。

通夜と告別式の喪主の服装

服装を変えたいという喪主は、葬儀はより正装のイメージが強い和服、通夜は少し軽めの洋装と分けてもいいでしょう。

洋装の場合は、一般の参列者と同じ黒の礼服になります。

しかし会社の役員の葬儀など、公的な場合は男性の場合モーニングコートと細いストライプの入った正喪服になります。

女性が喪主、または喪主のパートナーとなった時は、和装がおすすめです。

女性の和装の喪服は一般の参列者はもちろん、他の親族が着ることもないでしょう。

より、正装の意識が高まりますので、五つ紋のある喪服がある人は着用します。

真夏の葬儀や、普段和服になれてない人は、会場で着替える用意をしておくとよいかもしれません。

男性はネクタイピンやカフスはシルバー、女性は洋装の場合のみ一連の真珠のみです。

和装はアクセサリーを付けず、髪はアップし髪留めを使わないのがマナーです。

通夜ぶるまいと精進落とし

通夜、葬儀のあと親族に出されるのが「通夜ぶるまい」と「精進おとし」です。

通夜は夕刻や夜間が多いので、会場ではなくお弁当形式にすることも増えました。

通夜ぶるまいは、通夜の後に行う会食ですが、近年は行わないところが多くなっています。

一般の参列者には、通夜ぶるまいの代わりのお菓子やお清めのお酒を入れた乾物などを、香典返しと一緒に持ち帰ってもらうということもあります。

精進おとしは初七日が終わってからの料理ですが、近年告別式と同時に行うことが多くなっているため、葬儀のときにふるまわれることが多くなりました。

火葬場や葬儀場などで、火葬の間、または火葬が終わったあとに、僧侶への感謝と故人の冥福、参列者へのねぎらい、親族との語らいを目的に行っています。

僧侶に御膳料をお支払いし精進落としには参加しない、ということもあります。

参列者がそろったら、会席のはじめに親族を代表して「献杯」の挨拶をしてもらいます。

精進落としは親族の集まりのような形になりますので、葬儀会社の方が進行をすることはありません。

あくまでも親族が主体となって行います。

お料理は和食が多く、相場は4000円から5000円になります。

お祝いの席ではないので、決して派手なものではないようにしましょう。

席を設けない場合は、お弁当という形で渡すこともできます。

白飯に煮物やてんぷら、刺身などがふるまわれます。

火葬中に食事をする場合は、火葬場の方が時間を知らせてくれますが、火葬後になると時間が決められてないこともあります。

しかし会場を借りて行っている以上は、会場の迷惑にならないような時間で切り上げる、というのも忘れないでください。

まとめ

喪主を勤めるのは一人ですが、喪主は1人ではありません。

必ず支えてくれる親族がいること、相談に乗ってくれる葬儀会社の方や葬儀場の人がいることを忘れないでください。

不安な時は周囲を頼る、教えてもらう、支えてもらうということです。

故人にとって一番幸せなことは、残されたことが健康で幸せに過ごせることだと、忘れずに最後の時間をを過ごせればよいのではないでしょうか。

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