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おくりびとからのメッセージ「生前葬」

武田徹:本日のお話は、最近私どもの間でもよく言われる「生前葬」、生きてる内にご自分のお葬式をやってしまおうじゃないかという方が結構増えているみたいだね。

篠原憲文:そうなんです。生前葬という言葉を聞くようになったのは最近になってからで、自分は関係ないと思っている人が割と多いとは思うのですが、最近は一つの終活と言いますか。

武田徹:そうなんだよね、終活の講座もあるそうだよ。自分の人生の終わりををどのように生きて、そしてあの世に向かったらいいかというお勉強をするそうですよね。

篠原憲文:そういう考え自体が非常に大事だと思います。死を意識して、初めて生きる時間が大切になるなんて言いますが、生前葬というものに関心が高まってきて注目を集めております。その起源を辿っていきますと、日本で一番最初に生前葬をやったのが1907年で、三遊亭金朝さんという落語家の方でして、当時59歳の時に行なった生前葬が、近代史で記録されている中でも初めてだと。

武田徹:1907年というと、日露戦争直後だね。

篠原憲文:そうですね。非常に変わった方がいたもんだという感じなのですが、この方は何のために生前葬をやったのかと言いますと、芸能人というか、演芸家というか。

武田徹:三遊亭金朝さんは落語家ですからね。今で言えば芸能人だよね。

篠原憲文:そういった色々なお付き合いに一つ区切りをつけるために行ったんですね。

武田徹:ほぉ。

篠原憲文:現代でも、著名人の方が表舞台からここで一つ線を引こうというときに生前葬を行うことがありますが。ちなみにこの方は、実際に生前葬の2年後にご逝去されたそうです。こういった生前葬は変わっているところがありまして、喪主を自分で勤めるのが一般的なんです。

武田徹:なるほど。

篠原憲文:普通だと自分のお葬式は見れないのですが。

武田徹:普通そうだよね。

篠原憲文:生前葬では自分立ち会いのもと、思う形で実施するということですよね。

武田徹:生前葬をやるということは、本当に亡くなった時に正式なお葬式はやらなくていいということでしょう?

篠原憲文:そうですね。正式ではなく密葬や家族葬ということになります。

武田徹:なるほど。でも生前葬をやるには、色々な手続きなどが大変なんでしょう?

篠原憲文:そうですね。告知の仕方が難しくて、少し頭をひねらないといけないと言われています。ここで大事になってくることは、どういう形態で行うか。また、葬儀委員長のようなものを立てることがやはり多いのですが。

武田徹:あ、喪主もいるし葬儀委員長もいるんだ。葬儀委員長は他人ですか?

篠原憲文:はい、他人です。

武田徹:そうだろうね。

篠原憲文:どういった方を立てるかで、生前葬をどういった趣旨で行うかという方向性が決まってくるんです。

武田徹:三遊亭緊張さんの場合どうやったのかね。落語家のお仲間にやってもらったのかな?

篠原憲文:実は資料が殆ど残ってないんです。その意味では、象徴的な生前葬というと水の江瀧子さん。

武田徹:これは有名でしたよね。

篠原憲文:とても有名な方で、ターキーという愛称で親しまれていましたよね。この方が生前葬をされたのは1993年、平成5年です。

武田徹:うん。

篠原憲文:女優でいらっしゃって、その後も演出家として活躍されていたのですが、この方の生前葬の葬儀委員長を勤めたのが、森繁久彌さん。

武田徹:ああ、森繁さんなんだ。

篠原憲文:水の江さんは、非常に激動の人生を送ってこられた方なのですが、現世での付き合いはここで一つ線を引くんだ、ということで生前葬をされて。ただ、非常に変わった生前葬で話題を集めまして、生前葬をしたのが2月19日なんですが、実はこの翌日がご本人の誕生日だったんですよね。

武田徹:これ意識的に誕生日の前にやったわけ?

篠原憲文:そのようなんです。そしてその翌日の誕生日を復活祭ということで。

武田徹:ああ、そういうことか。

篠原憲文:ここからまた新しい自分の人生なんだということで、これまでの仕事の関係に線を引いて、家族や近しい人との付き合いを大事にされて。

武田徹:なるほど。水の江さんは生前葬を行って、芸能人の方々に、皆さんにお世話になりました、これからは家族との付き合いを中心にしていきますと宣言したような感じなのかな。

篠原憲文:そうですね。それを公の場でされたということだったんですよね。

武田徹:なるほどね。

篠原憲文:これは著名人の一つの整理の仕方でしたが、例えば一般生活者の私たちが事前に準備をするというと、実は逆修という言葉があるのですが、これは自分が生きているうちに、例えば生前に戒名をいただいて自分のお墓に赤い字で掘っておいたり、自分の位牌を作っておく人も中にはいらっしゃるんですね。

武田徹:こういうのを逆修と言うんですね。へぇ~。

篠原憲文:そもそも、亡くなってからいただく戒名が順修と呼ばれていまして、それに対して逆という意味なんです。実は最近、立つ鳥跡を濁さずではないのですが、息子や娘の世代のお寺の付き合いというのも、ちゃんとお寺の方と話せるんだろうかと、自分が元気なうちに話をしておくよという方が増えてきているんです。

武田徹:なるほど。自分の人生は自分で全て完結させると。次の世代にご迷惑を掛けないと。

篠原憲文:でもこういったことも立派だと思います。

武田徹:そうだよね。

篠原憲文:そうして自分の身の回りのことを改めて振り返る時間も大切だと思いますが、具体的にそうやって準備している人も中にはいるんですね。

武田徹:確かに生前葬をやるとしたら、自分が喪主だから、どんな連中を招いてとか決められますもんね。でも生前葬やるなら俺にも参加させてくれっていう人もいるでしょう。

篠原憲文:そうですね。

武田徹:ですから、生前葬のときに人が来なかったら寂しい思いするだろうね。

篠原憲文:そうですよね。

武田徹:3人?みたいな(笑)ないとは思うのだけれども。一般の方で生前葬をやるという方はそれなりにいるでしょうね。

篠原憲文:長野県でお葬儀といえばおくやみ欄という分かりやすい告知するところがありますが。

武田徹:ありますね。

篠原憲文:当然そこに生前葬を載せることはできなくて。

武田徹:そうでしょうな。

篠原憲文:そうすると、予め大切な方やご友人にお知らせをして、ということが殆どですね。

武田徹:そうですか。私の友人ではまだ生前葬をやったという話は聞かないね。

篠原憲文:空気的には同窓会のイメージですかね。

武田徹:そうか、そんな感じだろうね。これは、生前葬やるぞって通知を出すわけでしょう?

篠原憲文:そうなんです。

武田徹:そうでなきゃ知らないもんね。

篠原憲文:やはり明るい空気で、そうやって通知をして行うイベントのような形式が多いかもしれませんね。

武田徹:しかしこれ、生前葬やるという心構えでいると自分の過去のことを色々思い返して、未来の生き方もおのずと変わってくるかもしれないね。

篠原憲文:本当にそうだと思います。

武田徹:多分これは未来の生き方の為にあるんでしょうね。きっとそれも一つの要素ですな。

篠原憲文:あと、著名人でなくても生前葬をきっかけに自分史をまとめる会にしている方もいらっしゃるようなので。

武田徹:そういうことなんだろうな。

篠原憲文:やはりこれからの為の、ということでもあるのかなと思います。

武田徹:はい、ありがとうございました。篠原さんのお話でした。

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