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おくりびとからのメッセージ  「時代の変化と葬儀」

武田徹: さあ、つばさ公益社、まだ発足間もない去年の12月でございましたけれども、随分お忙しいようで。

篠原憲文:オープンしてそろそろ3ヶ月という時期なのですが、おかげさまで30件弱ぐらい、沢山のご依頼をいただいて、反響の大きさに驚いています。

武田徹: 葬儀やる方は、お値段いくらかハッキリしていない中で、つばさ公益社さんの方はちゃんと予算付けが見えるというのは、有り難いことですよ。

篠原憲文: ありがとうございます。そうですね、どうしても分かりづらかったり、ましては聞き辛いようなところになるので。

武田徹: うん。

篠原憲文: あらかじめ定額のお葬式という、198,000円や158,000円でこれ以上いただかないようなお葬式とか、何人で総額いくらという様な、398,000円くらいの金額でお葬式を承っているのですが、割と必要としてる方が多い印象ですね。

武田徹: しかも、お葬式というのはある程度予定はできるけれども、突然亡くなる方も多いから。お金無いよね、急に何百万もねえ。

篠原憲文: 本当に、一頃はお葬式の平均価格が、全国平均でも200万超えていた時代がこの10年の内にあったのですが、本当に急で、しかも現金で、みたいな話ですよね。

武田徹: そうなんだよ。

篠原憲文: やはり大変ですよね。

武田徹: こういう背景もあって家族葬というのも非常に最近盛んになっていると思うよ。

篠原憲文: そうですね、家族葬が非常に増えてきていますよね。体感的には何となく3割くらいが家族葬になってきたかなぁと思っていたのですが。

武田徹: そうなんだ、うーん。

篠原憲文: これは佐久地方の例で、佐久に新しく昨年から出来た佐久平斎場という火葬場があるのですが、大体年間で大体3000人前後の方が、火葬に付されるそうなんですね。

武田徹:うん。

篠原憲文: 出入り業者になるとおおよそ稼働の状況が見てとれるのですが、新聞などで見ると大体お悔やみに載っているのではないかという感覚でいるのですが、実際は新聞紙面上って半分載るかどうか。

武田徹: それはそうでしょう。

篠原憲文: そうですね。しかも新聞に掲載された内、一割くらいが近親者のみという表記になってきていますよね。

実際問題蓋を開けてみると、既に半数かそれ以上がいわゆる告知のないお葬式になってきているのですよね。

武田徹: ご商売やってらっしゃる方はその後跡継ぎがいるから多くの人達に一応顔をお広めみたいな部分もあるだろうけれども、そうではない方って広めたって、というのはあると思うよ。

篠原憲文: そうですよね。高齢化してきていることもそうだと思いますし、付き合いも段々と畳んでいこうかなという中で、いわゆる大々的に告知するという形でないものも大分増えてきたと思います。

年々どうですかね、やはり周辺でお葬式の話題って増えてきてると思いませんか?

武田徹: 増えてきてますよ。だって俺の友達がそろそろ物故しちゃったって話は、ポチポチ出てますから。

篠原憲文:そうですよね。

武田徹: で、葬式どうしようかとかね、そういう話は出てますよ。

篠原憲文: これは例えば2000年頃、この年って年間亡くなられた方がまだ96万人という時代で。

武田徹: 18年前だね。

篠原憲文: そして2017年は134万人程の方が亡くなられたとされるのですが。

武田徹: ほう。

篠原憲文:これはこの十数年の内に、大体1.44倍ですか。

武田徹: これからもっと増えるでしょう。

篠原憲文: そうなんですよね。実際の件数だけ見ても、全国で見て大体1.5倍ぐらいになっていて。長野県は長寿県ですけれども。

武田徹: はい。

篠原憲文:より高齢の方が多く元気でいらっしゃる訳ですが、長野に暮らしてる人からすると体感的にもう少し多く感じるくらいですよね。

武田徹: はい

篠原憲文:多様な訳で、 昔お葬式を1回経験すると、次はもう30年後なんていうのも。

武田徹: なかったね。今はそうでもないんだろうなあ。

篠原憲文: 割と去年、一昨年やったとか、何年たったかなぁみたいな、最近の記憶というか、人にとってのお葬式というのは遠いものだったのですが、非常に近く感じるようになりましたよね。

武田徹: そうですよね。私もつい最近知人の方が亡くなられてね、それでお焼香に行ったんだけれども、そこにいた私の先輩なんか最近葬式ばかりで大変なんだよと。

篠原憲文: 本当ですよね。

武田徹: 受付も多いし楽じゃねえぞ!とこう言ってましたねえ、確かに。

篠原憲文:様々付き合いがあればそこに出かけて行く回数も多いのですが、これがともすれば一月(ひとつき)の間に下手したら5回、10回なんてことがあるかもしれなくて、そうするとやはりそろそろいいんじゃないか、なんて思いにもなってくるかもしれないですよね。

武田徹: ですから、亡くなられた方のお宅でも、お友達沢山いるけどご迷惑掛けるから、もうこっそりとこちらでやっちゃって、後ははがき1枚でお知らせしましょうと。こういう気持ち分からないでもないよ。

篠原憲文: そうですね。これが進んできた形としてみたら、例えば関西、特に大阪でとても増えてきている形の様ですが、実は「香典辞退」というのが、かなり広まってきていて。

武田徹: なるほどねえ。

篠原憲文: これは大阪に限らず、いわゆる都市圏では増えてきているのですが、家族で静かに行いますということで、告知もしないし香典も受け取らないので、そういった引き出物の行き来や付き合いだからというお金の出費をお互いに無くしていこうという流れも一つ起きてきているのですね 。

武田徹: 質問があるんだけどね。

篠原憲文: はい。

武田徹: お客さんがご焼香にいらっしゃるでしょう、引き出物渡すでしょう。

篠原憲文: はい。

武田徹: 何人来るか分かんないじゃないですか。

篠原憲文: そうですね。

武田徹: あれはどういう風になってるの。出た分だけいただくということになるんですか。

篠原憲文: その通りです。例えば何人来るか分からないから多く準備しておくという時に、引き出物自体は殆どの場合で返品ができるんです。

武田徹: そうだろうなあ。

篠原憲文: そこに付ける挨拶状みたいなものは、どうしても印刷してしまうものなので、大体予想に近いところで準備したりという形ですかね。

武田徹: これが家族葬になるとほぼ大体分かるじゃないすか、人数というのは。

篠原憲文: だいたい読めるようになりますね。

武田徹:ねえ、そういう意味もあるかもしれないねえ。

篠原憲文: そうですね、もしかしたらこの十数年の中でお葬式で最も変わったのは、この引き出物の部分かもしれなくて。

武田徹:ほお。

篠原憲文: 例えば最近は引き出物の代わりに寄付をしたり、日本財団など受け入れとして有名な団体がありますけれども、例えば福祉向けのものに使ってくれとか、用途を指定したような寄付をお葬式の上に利用される方がいたり。

武田徹:なるほどねえ。

篠原憲文: 引き出物というのはお葬式からすると当然香典があるので、切っても切り離せない物だったのですが、カタログギフトみたいな形で好きなものが選べるようになったり、寄付みたいなものも増えてきていて。

武田徹: 引き出物の代わりに寄付をして下さいということで、香典を寄付に回すってことですか?

篠原憲文: そうなんですね。

武田徹: なるほどねえ。

篠原憲文: それも一つの社会貢献、お考えによるところですかね。

武田徹: うーん。

篠原憲文:本当にここ僅か10年の間でもかなり変わってきましたし、おそらく今これをお聞きの方も昔のお葬式はこういう形であったということがあると思うのですが、それとは違うお葬式も沢山経験するようになってきたと思います。

武田徹:うーん。

篠原憲文: 例えば最近凄く増えてるのは、一日葬というようなお葬式で、まだあまり耳慣れないかもしれないのですが、いわゆる通夜のないお葬式と言えば分かりやすいですかね。

武田徹: ふーん、そうか。

篠原憲文: お葬式の当日に集合して、そこでお葬儀を行って火葬に行って、ちょっとした食事を以てそこで終わる、という日数を短くする考え方なのですが。

武田徹: 例えば老夫妻の場合、片方の連れ合いが亡くなった時は長期間できないじゃないですか。

篠原憲文: まあ負担も大きいですから。

武田徹: うん。

篠原憲文: この一日葬が生まれた背景というのは、これは関東とか都市部から広がってきたのですが、長野に住んでる私達はお通夜が無いことを受け止められますが、東京の人にとって通夜のない葬式はつまり、告別式がないのと一緒なんですよね。

武田徹: ほお。

篠原憲文: いわゆる東京だとお葬式といったらお通夜に行かないといけないという考えがあって、本葬の日に行くと親族だけで場違いな感じがしてしまうということがありまして。ですので、関東近郊で一日葬で通夜が無いということは、つまり家族だけでやるということなのかな、と。

武田徹:なるほどね。

篠原憲文: そういう意味もありますよね。

武田徹:うん。

篠原憲文: ですので、実は長野県内では通夜をやるんだけども、本葬の日は火葬しか無いというような。

武田徹:それもあるんだ。

篠原憲文: そういうものもあって。これは関東圏の人の、いわゆるお葬式をやるということは、人を呼ぶってことだったり、食事を共にするということなので、県内では通夜を家族だけで行うことが多いですが。

武田徹:うん。

篠原憲文: そうすると家族の場の通夜だけして、お葬式の日は火葬だけにするということもあったり。

武田徹: お葬式と初七日を一緒にやっちゃうとかね。

篠原憲文: そうですね。 繰り上げはしていただく機会が多いです。やはり何度も短い期間でお呼びするのは中々心苦しいですから。

武田徹:呼ばれるほうもそうだし、呼ぶほうだって大変なことじゃないですか。

篠原憲文: そうですね。人の行き来や移動にはもちろん負担もあるし、当然食事諸々準備もありますもんね。

武田徹: とにかく今ね、篠原さんの話聞いてると、いわゆるお葬式と呼ばれていた昔の伝統的なものが、今の時代に合うような雰囲気で変形をしていくのも、やむを得ないかもしれないね。

篠原憲文: そうですね。家族の形も地域の形もほんとに変わってきた中で、やっぱりお葬式も大きく変わってきてますよね。

武田徹: ということでございまして、皆さんもこういったお葬式の知識というのはなるべくを知っておいた方がよろしいのではないかということで。

篠原憲文: そうですね。

武田徹: 今回は家族葬最近増えてますよ、というお話しをしていただきました。

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