家族葬とは、家族中心の小さなお葬式
最近は家族中心の「家族葬」で行うケースが増加しています。家族葬は、家族やごく親しい人で見送る小さなお葬式といえますが、そのスタイルは様々あります。
子供や孫だけの身内だけでシンプルに故人を見送る葬儀もあれば、親戚やごくごく親しい友人だけにはお知らせして20人前後で行う家族葬もあります。
また、少人数でも僧侶にお願いして読経をしてもらい、参列者が焼香する儀式を取り入れるケースもあります。逆に宗教的な儀式を一切行わない事も珍しくありません。
家族葬を行う場合は、どのようなスタイルの葬儀にしたいのかを具体的希望として葬儀社に伝える必要があると思います。
その希望を実現させるためには、生前から具体的なプランを準備しておくことが理想だと思います。
故人の立場や年齢も考える
家族葬を選択するにあたり、「誰のための葬儀なのか」をはっきりしておく事も重要と考えます。
亡くなったのが家族の場合は、故人が家族葬を望んでいたのかどうかということも考えに入れた方が良いでしょう。
自分の葬儀を家族葬で行ってもらいたい場合は、生前予約をしたり、エンディングノートや文章に書くなどして、残された家族に意思が正確に伝わるようにしておいたほうが良いでしょう。
家族葬を反対する家族や親戚が出てきたときにも役立ちます。事前に家族の了承を得ておくことも必要でしょう。
例えば、亡くなった人が90代と高齢で、葬儀に参列できる友人や知人も出ないようなケースは、家族葬を選んでも問題ないのかもしれません。しかし、亡くなった人がまだ若く、故人との最後のお別れを希望する友人や知人がたくさんいる場合は、その人々が故人とのお別れができなかったのを残念に思うことがあります。
故人や遺族の思いは大事ですが、故人が生涯をかけて気づいてき築いてきた社会的なつながりにも配慮が必要だと思います。
親戚付き合いの配慮
家族や親戚の中に、しきたり形式を重んじる人、立派なお葬式を行うことが故人のためと考えている人もいます。このような場合は、家族葬に反対されることもあります。
反対を押しきって、葬儀を行った結果、その後の親戚付き合いによくない影響が出てくることもあります。また、親戚には知らせないで家族だけで葬儀を行って終わってから親戚に報告したときに、「なぜ教えてくれなかったのか」などと言われてしまうケースもありますので、慎重な対応が必要です。