【自宅を使わないお葬式専門】

2014.05.17おくりびとからのメッセージ「物理的な命の行き先」

【武田】おくりびとからのメッセージ。篠原憲文さんです。よろしくお願いします。

【篠原】よろしくお願いします。

【武田】今、鶴岡一成さんのね、人生儚いと。

【篠原】はい。

【武田】まあ、お仕事柄。

【篠原】ええ。

【武田】そんなふうに感じたことあります?

【篠原】大変ありますね。何と言ったらいいんでしょう。人生の時間っていうのは、歳を重なるごとに年々早い、なんていうふうにも言いますけれど。

【武田】うん。

【篠原】あっという間に。なんか星の瞬きのその時間だけに人生の時間が入ってると思いますね。何か、とても儚さというのは日々感じますよね。

【武田】私もねえ、60代後半でしょう。本当に1ヶ月が早いんだねえ。つい最近、寒い寒い、言ったと思ったら、暑いとかさ。

【篠原】そうですよね。

【武田】そんな陽気でしょう。

【篠原】ええ。

【武田】実はこのおくりびとからのメッセージ。今回でちょうど1年だそうでね。

【篠原】あ、はい。ちょうど丸1年になりましたね。

【武田】結構これだって、そんなになるのかって思っちゃうね。

【篠原】あっという間でしたね。

【武田】ねえ。

【篠原】毎回、ドキドキ、ドキドキ準備をしては来るんですが。

【武田】ふっふっふっふ。(笑い声)

【篠原】はい、早いものです。

【武田】早いもんでございますな。さあ、今日はどんな話になりますかね?

【篠原】ちょうど先月お話しましたのが、命の行き先についてという。精神世界についての話をしたんですね。これはまあ、地域とか文化とか宗教に関わらず、人間の命が最後、行き着く先というのが大きく4つの、いずれかのストーリーに分類されるんですよ、というお話を前回させて頂いたわけですね。その後ですね、問い合わせというか、どういうことなの?なんて聞かれたりしたんですが。

【武田】はっはっはっは。(笑い声)

【篠原】またそれは追々とは思うんですが。今回お話としてご紹介したいなと思ったのが、命の行き先というのは精神世界の他に物理的な行き先というのがありますよね。

【武田】おぉ。

【篠原】私たちの場合、お墓というのが最終最後の行き場という、イメージが強くありますよね。

【武田】うん。

【篠原】お墓については折を見て触れたいなと思うんですが。人間の最後の行き先として、お墓。お墓も色んな行き先があって。先般ご紹介してきたように海洋散骨とかですね、樹木葬といったような、自然葬というものもあったり。あと、お墓と似た形態ではあるんですが、法律上の区分が違うのは納骨堂なんてのもありますよね。

【武田】長野市にもありますよ。納骨堂。

【篠原】大変立派な納骨堂が。

【武田】へっへ。(笑い声)

【篠原】そうした行き先。新しいところでは宇宙葬なんていうのもご紹介をしたこともありましたけれども。

【武田】ほぅ。

【篠原】今日ですね、ご紹介したいなと思ったのが、聞きなれない事例ではあるんですが。命の最期ですね、1つ目の事例としてはキノコになる。という。

【武田】あ!そんな考え方もあるの?

【篠原】そんな事例もあるんです。

【武田】キノコになる。

【篠原】これですね、マッシュルーム・デス・スーツというものがあるんですけれど。

【武田】スープになってるの?

【篠原】あ、失礼しました。デス・スーツ。

【武田】あ、スーツね。はっはっは。(笑い声)

【篠原】スーツですね。着るもの。

【武田】俺は、食べるものかと思ってびっくりしたよ。マッシュルーム・デス・スーツね。

【篠原】デス・スーツというものがありまして。ちょっと想像をしたくないような話かもしれないんですが。

【武田】どういうもんなんだね?

【篠原】実際のものはですね、こちらに写真が。

【武田】あ、写真を今、お持ちでございまして。

【篠原】全身タイツのようなところにですね、こう繊維が縫い込まれているんですね。

【武田】うん。なるほど。うん、うん、うん。

【篠原】ここにはキノコの菌繊維が織り込まれておりまして。

【武田】へぇ。

【篠原】最後にですね、人間の組織や細胞や老廃物を栄養にして最終的に自分の体がキノコになって自然に還るという自然サイクルなんです。

【武田】はは。

【篠原】なんだそれという感じなんですけど。大変実は合理的な考えでして。と言いますのも、武田先生も、先般お話されてきてるかと思うんですが。人間の体というのは毒素が集積する場所でもあるんですよね。

【武田】はい、はい、はい。

【篠原】代表的なところでいくと、化学物質でBPAというような。

【武田】うん。

【篠原】缶詰めとかの内側に防腐とかの用途で塗ったりする、またはプラスチックの原料になるようなものらしいんですが。こういったものが6歳以上で93%も体内に必ず検出されるという、そういった有毒の物質であったりですね。それからお魚を食べれば水銀とか、銀が体に蓄積されたりということで。実はその人間の体にはですね、統計によると219の有毒な汚染物質が体に蓄積されると言われるんですね。

【武田】なるほど。

【篠原】その時に着眼してみますと、火葬という送り方がありますね。

【武田】はいはい。

【篠原】火葬した場合は、実はその有毒な物質というのは大気中に拡散されるんですね。

【武田】放出されちゃうよね。

【篠原】そうなんです。

【武田】うん。

【篠原】またレガシーな送り方。伝統的な土葬という送り方ですと、当然地中に残っていくわけですよね。人間が生きてきて、生活してきて、それが最期に環境に影響を与えるようではいけないという考えが。実はこれアメリカのお話なんです。

【武田】おぉ、知らないね。ふふふ。(笑い声)

【篠原】そうなんですよね。毒素のサイクルを止めようという。

【武田】うん。

【篠原】それで今開発されて提供が始まっているのが、マッシュルーム・デス・スーツ。という。

【武田】マッシュルーム・デス・スーツ。これやるとその、キノコに変化しちゃうわけ?

【篠原】はい。

【武田】その毒素が。

【篠原】そうですね。率先して体が腐敗するように内部構造がなっていて。腐敗を栄養にしてキノコが体の毒素とかを分解しながら育っていくということですね。

【武田】ほぉ。ということは、実際にもうこれやられてるんですか?

【篠原】はい。実は。

【武田】亡くなった方に、このマッシュルーム・デス・スーツを着せて。どこに置いとくわけ?地中に入れちゃうの?

【篠原】地中に入れる形になるようなんです。

【武田】ほぉ。

【篠原】発表されたのが4年ほど前のアメリカなんだそうなんですが、その考えに共感した方が自ら望まれて自分の体を使ってくれと。まだ、研究途上だった頃からですね。それでお体を提供いただいて、今はもう実用化されているということなんですけどね。

【武田】面白いものですね。これは、科学的に非常に全て正しいのですか?

【篠原】まあ、そうですね。始まって間もないことですから。体内で検出される…

【武田・篠原】219種類。

【篠原】有毒な物質に関してはほとんどのものが分解されるという。深い段階での情報は無いですけれども、一応、新しい事例ということで。人間の命、大地へ還ってと言いますが、これがキノコになって、そして大地に影響とか負担が少ない形で還るという。

【武田】なるほど。これは例えばさ、環境が悪化して現在の様に色々ですね、地球上で普段分解されないような人間が作り出した物質あるじゃないですか?そういうもがまだ無い時代もやっぱり人体ってのは、それだけ毒素含んでたのかね。

【篠原】これはもう含んでいたと思うんですよね。

【武田】うん。

【篠原】様々、牛や豚とかですね。家畜の方でもその牧草に含まれている物が蓄積されて。

【武田】あ、そういうことね。

【篠原】それを人間が食べるとなって、昔から人間の命が環境へ影響を与えてきたという。まあ昔からだったと思いますね。

【武田】なるほど。それがここへきて自然環境で色んな水銀だとか、そういうものが蓄積されるってのは良く分かりますけれども。

【篠原】まあ、そうですね。

【武田】確かに人体が、環境に悪い影響を与えるっていうのは分からないではない。

【篠原】ねえ。

【武田】今、腐らないらしいじゃない。人体がさあ。つまり、我々が食物からいわゆるその腐らない物質が含まれてるものを摂ると、それが当然体内に蓄積されて。昔のように、そんなに簡単に腐敗しないって話も聞いてるんだけども。

【篠原】そうですね。見た目の変化や腐敗は確かに進みますが、一部臓器でそういう現象が起きていることもあるかとは思いますね。

【武田】ふん。なるほどね。

【篠原】腐敗っていう意味でいきますと。実は日本では、そんなに問題にならないんです。

【武田】ほぅ。ほぅ。

【篠原】アメリカって国土も広いですし、お葬式を生の体を保持したまま、またその体がきれいだというのが宗教の教義上で結構大切な要素なんですね。

【武田】なるほどね。うん。

【篠原】それで、エンバーマーという葬祭資格者が人間の体に透析のような形で、その充填材、防腐剤を体に入れるというのが一般的な送り方なんです。
ですから、アメリカの一帯というのは、日本よりもさらに環境への影響が大きいと言われてるんですね。

【武田】そういうことか。したがって、マッシュルーム・デス・スーツもそういう背景があって出てきたと。

【篠原】まさに、おっしゃるとおりだと。

【武田】ふーん。

【篠原】キャッチコピーが面白くてですね。リサイクルミーって言うんですね。(笑い声)

【武田】私をリサイクルしてくれっていうわけ。

【篠原】はい。

【武田】へっへっへ。(笑い声)

【篠原】どう解釈していいかといういう感じなんですが。

【武田】なるほどね。

【篠原】これは1つ非常に新しい事例で。まだ始まって2年ほどという話でありました。

【武田】はいはい。

【篠原】その他、ちょっとご紹介したかったのがですね。これはヨーロッパ。スペインの事例なんですが。バイオス・アーンと言いまして。これ、日本語に直訳すると命の壺という行き先なんですね。

【武田】バイオス・アーンっちゅうの?

【篠原】はい。

【武田・篠原】アーンというのは壺。

【篠原】バイオスは、命ですが。

【武田】はい、はい、はい。

【篠原】これ、命の壺と言うからにはですね、いわゆるポットのような形をしてまして。

【武田】ほぅ。

【篠原】実物。写真がございまして。これなんですけどね。

【武田】まさにポットですね。

【篠原】何か、環境に優しそうなバケツのような。円錐状の。

【武田】そう、あのインスタントラーメンのカップあるじゃないですか。

【篠原】あ!そうです、そうです。

【武田】そのカップをでかくしたような感じだね。

【篠原】そうですね。これは人用とペット用がございまして。(笑い声)

【武田】へぇ。

【篠原】スペインバルセロナのデザイナーの方が企画して。世界中28カ国、7000箇所以上で提供されているということなんです。中に6種類の植物の種と、その植物の生育に必要な栄養素が最初からポットに入っているんですね。

【武田】なるほど。その中に人を入れるわけ?亡くなった方を。

【篠原】そうなんです。人をそのまま入れるわけではなく火葬してある前提でなんですが。

【武田】あ、なるほど、なるほど。

【篠原】人骨に含まれるカルシウムとかですね。そういった栄養素を受けて植物が生育しやすい環境を作ったポットなんですね。およそ7~8年かけてだんだんと根が張っていくようになってまして。

【武田】おぉ。

【篠原】その容器の外から木の根が生えるようになってるんですね。最終的には6種類の樹木。1つには松、そして銀杏、楓、オーク、ブナ材とかですね。そういった形で自分の命が最後眼に見える形で木に変わっていくという。

【武田】まあ、オーク材はね、ワインの樽に使われる。

【篠原】はっは。(笑い声)

【武田】これを樽に使う人ってのは何か気持ち悪いね。

【篠原】はっは。(笑い声)

【武田】はっはっはっは。(笑い声)

【篠原】原材料考えるとあれかもしれないですけれども。

【武田】原材料考えるとね。あ、これ、105ドルって書いてあるじゃない。

【篠原】そうなんです。105ドル。ですから10000円ちょっとで買えるわけですね。

【武田】実際にもう実用化されてるんですか?

【篠原】はい。これは日本でも取り寄せは可能なんです。

【武田】なるほどね。

【篠原】ただしですね、日本で実施するにはちょっと越えないといけない法律がいくつもあって。ちょっと現実的ではないんですけれど、その先程の自然に還ってくという象徴的なデザインと、考え方を基にした命の壺というものですよね。

【武田】なるほど。まあ亡くなった我々の肉体をそういう形で。今まで考えられなかったことだよね、こういうことって。

【篠原】あ、本当にタブー視されていたところからすると、ここまで来ているのかという。

【武田】驚いたね。しかし日本には桜の木がね。人骨のお墓のところの桜の木ってのは、非常にきれいに咲くというような話があるじゃないですか。

【篠原】そうですね。

【武田】それもこれの一種なのかもしれないね。

【篠原】そういう話は、本当に様々な文献で出てきますよね。人間はある意味では自然のサイクルの1つ、一部ですから。その意味では、木にとっても良い影響があるのかもしれないですよね。

【武田】いやー、今日は大変に珍しい。世界で現実にこういうことがあるというですね、お話。篠原憲文さんにしていただきました。現実にも、今、進んでいるという表現がいいのか、どうか。そいうこともされているということだそうでございます。ありがとうございました。

【篠原】ありがとうございます。

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