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2016.10.15 おくりびとからのメッセージ「国葬」

武田徹:早速上田市の方から質問がきております。「一度お聞きしたいことがありました。それはお墓との距離のお話です。お寺や霊園のお墓は別にして、自宅の近くの裏山、川の近くの小さな林などにお墓を見かけることがあります。」それは確かにそうだよね。

篠原憲文:そうですね。

武田徹:「これは何か違いがあるのでしょうか?五輪の塔などの古いお墓のような気がします。何かの機会にお話をお聞きできれば幸いでございます。」ということです。

篠原憲文:ありがとうございます。自宅の裏山、川のそばにお墓が見られますということなんですが、中々今は新たにお墓を求めようとしても求められないというのが通常のお墓の形でして、お墓は元々三つの形があるんですね。一つは自治体が運営している公営墓地。

武田徹:ありますねぇ。

篠原憲文:もう一つはお寺などの宗教法人の墓地がありますね。

武田徹:三つ目は何ですか?

篠原憲文:最後は集落共有墓地という。

武田徹:そういうのもあるんだ。

篠原憲文:これは昭和の時代に追認の形で、古くから共有していた墓地を追認で墓地として認めた、あったものに対して認められた墓地なんです。

武田徹:現在はこの集落共有のものが多いのかな?

篠原憲文:そうですね、長野県は特に土地が広いですし、山もたくさんありますから。自宅の裏山にお墓として決めたところに埋葬されたりということが広く行われていたわけで。まあ、自宅から近いほうが利便性があったんでしょうね。

武田徹:確かに私の生まれた時代にもありましたね。川のそばとかに。なんでこんなところにあるんだろうと思いましたね。

篠原憲文:今では新たに求めづらいし、お墓は所有できないものの代表例ですよね。借りることしか出来ないので、その意味では集落共有墓地というのは基本的には土地代を払うこともないですし、当番制でお掃除をすることはあるかもしれませんが、大事にしていきたいものですね。

武田徹:さて、今日のメインテーマは「国葬」。

篠原憲文:はい、今日は国葬についてお話しようと思っています。

武田徹:あ、分かりました。タイのプミポン・アドゥンヤデート国王が亡くなられたと。大変慕われていた国王さんだったようですなぁ。

篠原憲文:そのようですね。タイでその国王が大変人気で、大変慕われていた国王だったようです。10月13日に崩御されて、88歳だったようなんですが、実に70年も座位を勤め上げた方でして、近代国家の中では最も長い座位期間だと言われていますね。18歳から国王をされていたようなんですが、この国王が亡くなられて現在タイでは喪に服す期間になってきているのですが、そんなニュースが賑わっている中で今日は国葬についてお話していこうと思います。早速13日にお亡くなりになったというニュースが駆け巡った直後に、タイの政府から国王を追悼するために30日間は半旗を掲げようという号令がかかりまして。

武田徹:はい。

篠原憲文:そして公務員の方は一年間喪に服すようにという取り決めが早速流れたようなんです。

武田徹:一年間というと結構長いねぇ、我々の感覚からするとね。

篠原憲文:そうですね。そして今日になって公務員の方は一年間喪服を着用するようにとなったようで、実に国を挙げて追悼のムードが高まっているんだなぁと感じますね。具体的に30日間は半旗を掲げようという号令がどういう意味を持っているのかということなんですが、民間ではお酒の販売が止まりまして、バーの営業だとか飲食業については30日間休止するというのが暗黙のルールのようですね。

武田徹:はい。

篠原憲文:そしてすべての娯楽活動に当たるものは自粛してくださいということのようなんですね。やはり国王が亡くなることに自粛というのが付いて回るんですよね。具体的に一昨日からタイの民間のテレビ放送などでも民間のCMの差止めが始まっているようなんですね。

武田徹:あら、そうなんだ。

篠原憲文:日本でもつい最近震災の時に民間のテレビCMはすべて差し替えが行われましたよね。

武田徹:うんうん。

篠原憲文:ACのCMに切り替わりましたが。タイの方でもテレビCMが止まって自粛するムードになり、新聞やインターネット上の記事でもすべてモノクロに差し替えられたということで、色を使わない配慮をしたり、実に様々なところで弔慰を示すという形になっているようです。日本でも実は昭和天皇が崩御された際に二日間CMの差し替えが行われて放送自体も基本的にニュースを伝えるぐらいで、バラエティ放送のようなものはすべて差し替えられたということだったのですが。この当時は日本は大変に経済の盛り上がりがある時期で。

武田徹:バブル経済絶頂期ですからね。

篠原憲文:当時の経済白書を振り返ってみますと、やはり天皇が崩御されて自粛が起きないか懸念する一文が書かれていたようですが、実際はそこまで影響は出なかったようです。NHKでも速報で伝えたように、直ちに経済的に大きな変動は起こりませんというように流していたように、国葬が行われるというのは非常に色々なところに影響が出るということなんですね。そもそも、国葬ってどうなったら国葬になるのかということなんですが、国葬の定義っていうのは主に二つあって、まず国家の儀式として行われる。

武田徹:うん。

篠原憲文:もう一つは国費を以て行われるということ。

武田徹:なるほど。

篠原憲文:この二つが国葬の定義なんですが、ちょっと世界の国葬と日本の国葬を見比べてみますと、やはり国葬というのは王室や皇室、政治家や大統領などがイメージできると思うのですが、実は民間の人でも。

武田徹:あるのかね?

篠原憲文:実は国葬で行われることがあるんです。

武田徹:どんな人がいます?

篠原憲文:例えばブラジルのアイルトン・セナさんは国葬で行われました。

武田徹:英雄だな、いわば。

篠原憲文:世界的な英雄ですよね。あとは台湾の歌手のテレサ・テンさん。

武田徹:あ、彼女も国葬だったんだ。

篠原憲文:そうなんです。有名な人であとはインドのマザー・テレサさんが。

武田徹:そうですか、分かります。

篠原憲文:あとはイギリスで自然哲学者のアイザック・ニュートンさん。

武田徹:ああ、リンゴのニュートンさんですね。引力ですね。

篠原憲文:あとはチャールズ・ダーウィンさん。

武田徹:ああ、ダーウィン。種の起源ですな。

篠原憲文:そうです。この方たちが国葬で行われたそうですね。まあこの国葬は斯様なわけで国を以て、国家の行事として送られる感じの方もいれば、本来であれば国葬で行われてもいいはずの人が辞退して国葬で送られない方もいらっしゃいます。

武田徹:へぇ~。

篠原憲文:例えば米国のリチャード・ニクソンさんは元大統領だったのですが、辞任のこともあって国葬の辞退をされたようですね。

武田徹:ウォーターゲート事件ですね。

篠原憲文:そうです。そして有名なところではダイアナ妃でしょうか。

武田徹:ああ、そうか。

篠原憲文:しかしダイアナ妃が亡くなられたときには、国民的に人気の高い方なので国葬でなぜ行われないのかという中で、国民葬という形で送られたようなんです。

武田徹:ああ、国葬ではなくて国民葬なんだ。

篠原憲文:そうなんです。運営の形は様々あるようなんですが、近年で国葬といえば南アフリカでネルソン・マンデラさん。

武田徹:これは分かるねぇ。

篠原憲文:あとは2011年に北朝鮮の金正日さんが亡くなられたときも国葬でしたね。

武田徹:これも当然でしょうねぇ。

篠原憲文:協賛支援国では特にそうなんですが、国葬というのは国を以て行う式ですから、国威発揚の場でもあるんですよね。

武田徹:うん。

篠原憲文:その意味では、非常に象徴的な方。アメリカのロナルド・レーガン大統領が実は2004年の6月に亡くなられまして、この時の国葬が非常に国葬の定義に合ったものであったとよく言われていたんですね。

武田徹:ほぉ。

篠原憲文:どうしてかというと、背景にアメリカ同時多発テロ事件があって、それ以降で国で行う大きなイベントがこのロナルド・レーガンさんの国葬だったんですね。

武田徹:うーん。

篠原憲文:この時、テロとの戦いということでイラクやアフガニスタンに若い兵士さんが行かれて、連日亡くなられたというような暗いニュースが多かった中なんですね。

武田徹:うんうん。

篠原憲文:その時に大統領を務めていたのはジョージ・W・ブッシュさんだったんですが、多くの方が面会に訪れるなどして非常に大きなイベントでした。なので国葬というのは様々な側面がありまして。

武田徹:特にロナルド・レーガン大統領の場合は当時ソビエトと冷戦期間中にスター・ウォーズ作戦という、ソビエトが崩壊するきっかけを作りましたからね。

篠原憲文:そうですね、まさにアメリカを象徴する方だったのかもしれませんね。そして日本においても、通常のお葬式や社葬もそうですが、お葬式というのは政治的なものがついて回りますよね。

武田徹:あるでしょうね。特に国葬の場合はあるでしょうね。                    

篠原憲文:なぜかといえば、どうしてもお葬式の席って序列がありますから。

武田徹:特に中国、北朝鮮では序列で政治が分かるという。

篠原憲文:そうなんですよね。あそこに彼がいるってことは次の指導者なんじゃないかとかね。

武田徹:そうなんです。

篠原憲文:会社の社葬でもそういったことがあるかもしれませんね(笑)

武田徹:そうなのかな?今度そういう目で見てみようかな(笑)

篠原憲文:そういったように、お葬儀には様々なものが表れますよね。

武田徹:うん。

篠原憲文:少しここで日本の国葬をサッと見ていきたいのですが。

武田徹:はい。

篠原憲文:日本で国葬が行われた最後の人物というのが、元内閣総理大臣の吉田茂さんで。

武田徹:ああ、そうなんだ。

篠原憲文:やはり国葬と言えば皇族や政治家というイメージですが、なぜ最後が吉田茂さんだったのかというと、戦前はすべて皇族や政治家だったのですが、戦後に国葬がなくなったようなんですね。なぜなくなったのかというと、国葬令という法律がなくなったからなんです。

武田徹:なるほど。

篠原憲文:国葬を行う定義がなくなったので国葬自体がなくなったということなんですね。ただし、吉田茂さんは戦後の方ですが。

武田徹:そうです、そうです。

篠原憲文:唯一閣議で決定されて国葬として行われたと。

武田徹:サンフランシスコ講和会議でGHQから独立したときに署名したのが吉田茂さんだったからね。

篠原憲文:そうですね。まさに象徴的な方だったんですが、戦後唯一国葬で執り行われた方が吉田茂さんというわけです。

武田徹:なるほどね。

篠原憲文:一方で、内閣総理大臣を努めた人や皇族はどう送られているのかというと、国が関係したお葬式と言えば大隈重信さん。

武田徹:ああ、そうなんだ。

篠原憲文:大隈さんは国民葬で送られていたり、あとは岸信介さん。

武田徹:はいはい。

篠原憲文:この方は、内閣と自由民主党の合同葬ということで行ったんです。

武田徹:そういうことなんだ。

篠原憲文:近代的にも、遺族と会社で社葬とか、自由民主党と内閣で合同葬とか、家族と自由民主党で、という形が一般的なようですね。あと、皇族のお葬儀といえば、今上天皇のお言葉というのが先般発表されましたが。

武田徹:そうでしたねぇ。

篠原憲文:皇族のお葬儀は国葬ではないのかということなんですが、実は国家の儀式として行われる部分と、それとは別に皇室の儀式として行われるお葬式が中心ということで、厳密に分けて。

法律で決まっているんですね。

武田徹:なるほど。色々なお話があるわけですね。

篠原憲文:そうですね。年明けから天皇の言葉に従ってこれから国会で議論しようとニュースに載っていましたが、ちょっとその国葬を暫し意識するようになるんじゃないかと思います。

武田徹:というわけで、今日は国葬についてお話していただきました。

篠原憲文:ありがとうございました。

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