2022.09.17 「令和の国葬について」

おくりびとからのメッセージ

武田
武田

さて、学校法人電子学園情報経営イノベーション専門職大学の客員教授、そしてつばさ公益社の社長でもあります篠原憲文さん、よろしくお願いします。

篠原
篠原

よろしくお願いします(笑)

武田
武田

凄いねぇ…東京の墨田区にある大学の教授でしょう?

篠原
篠原

はい。東京墨田区初の大学校で、専門職大学という新しい学校法人の形らしいのですが、いわゆる二年制の専門学校があるじゃないですか。

武田
武田

はいはい。

篠原
篠原

その四年版で、実習を積んで卒業するという新設学校で、客員教授を与ったという。

武田
武田

これはどういった経由でなったんですか?

篠原
篠原

先般色々な大会に出ておりましたが、その時に大学の関係者の方の目に留まって。

武田
武田

なるほど。

篠原
篠原

地方での創業、スモールビジネスというか、地域密着型の事業という点で生徒さんに伝えてくださいということで、ご依頼をいただきました。

武田
武田

つまり、ヘッドハンティングされたということですね。

篠原
篠原

ありがたいですね。

武田
武田

このご時世ですし、実際に墨田区まで行かなくてもいいわけですか?

篠原
篠原

そうですね、授業は遠隔でできますので。ただ、年に二回は学校へ伺う必要があるのですが、スケジュールはこれから決めていく予定です。

武田
武田

篠原さん、これから忙しくなりますねぇ。この番組には引き続き出演して下さるんですよね?(笑)

篠原
篠原

はい、もちろんです。頑張ります。

武田
武田

というわけで、本日はどんなお話になりますか?

篠原
篠原

本日は「国葬」について。現在国葬が様々なところで話題に上がっていますよね。

武田
武田

そうですね。

篠原
篠原

特に今月は、世界的にも珍しいのですが、二つの国で国葬が予定されています。

武田
武田

エリザベス女王と安倍さんですね。

篠原
篠原

はい。エリザベス女王は今月の19日にウェストミンスター寺院にて国葬が行われます。14日から一般の告別というものが始まっています。

武田
武田

そうなんですね。

篠原
篠原

安倍晋三さんの国葬は27日に行われます。

国葬が二つ行われるという大変珍しい月になりますね。世論調査では国葬反対の意見が優勢のようですが。

武田
武田

多いみたいだよね。

篠原
篠原

現在国葬というものに注目が集まっている中だと思いますが、そもそも国葬というワードが使われ始めたのが明治時代以降と言われていまして、いわゆる天皇家のお葬儀が国葬の中心であったわけですが、これは国葬とは言わず、大葬と言われていました。

武田
武田

なるほどね。

篠原
篠原

国葬令という法律ができて、一番初めに大久保利通さんが国葬で送られています。

武田
武田

これは第一号かしら?

篠原
篠原

記憶では第一号が大久保利通さんが明治11年に国葬で送られたと思います。

武田
武田

大隈重信もそうだったかな?

篠原
篠原

大隈重信さんは国民葬で、またちょっと違いますね。

「国葬」「国民葬」「合同葬」とあるのですが。

武田
武田

三種類あるんだ。

篠原
篠原

総理大臣経験者だとこのいずれかで送られていると思います。

代表的な方でいえば、国葬で送られた元総理大臣の吉田茂さんが話題になりましたよね。

武田
武田

ありましたね。

篠原
篠原

国民葬でいくと佐藤栄作さん。合同葬でいくと

中曽根康弘さんですね。

武田
武田

そうなんですね。

篠原
篠原

国葬は政府が100%税金を使って行うものですが、これに対して国民葬は政府、国民、自由民主党、与党が合同で行います。大部分を国費で賄う形です。

そして合同葬というのは、近年の総理大臣経験者といえばほぼこの形と言われていて、自由民主党、内閣、政府が合同で行い、一部だけ税金で賄われる形です。

武田
武田

なるほど。

篠原
篠原

ちなみに2020年に中曽根康弘さんがコロナ禍の中ということでこぢんまりと行いました。

武田
武田

最近だったんですね。

篠原
篠原

この時の予算というのが、1.9億円くらいと言われていて、内、税金で賄われたのはおよそ1億円くらいだったそうですね。そこからいくと今回の安倍晋三さんの国葬というのは、当初見立てが2.5億円という予算で、そこに14億円の警備費が必要だと。

武田
武田

つまり、外国から物凄い数のお客さんが来るから、警備をしっかりしなければならないということですよね。

篠原
篠原

そうですね。ましては、亡くなられ方が…。

武田
武田

暗殺ですからね。

篠原
篠原

その状況下でのお別れの場ですから、より一層警備を固くするというのは必要なことだと思います。過去からすると相当な予算でしたが…。

武田
武田

そうですね。

篠原
篠原

実は国葬の定義というものは曖昧でして、特に昭和の時代以降は国葬令が無くなって、吉田茂さんの時にも亡くなられたのが10月20日で国葬が行われたのが31日ですから。

武田
武田

結構早いねぇ。

篠原
篠原

例えば一般企業で創業者の方が亡くなっても通常一か月くらい空けたりしますけど、吉田茂さんの時は僅か11日後に国葬が行われていて。いわゆるルールがない中で割と押し切るような形で行われたようですね。

武田
武田

なるほど。

篠原
篠原

当時の資料を確認したところ、だいぶ揉めているようでした。やはり現在のような議論が起きていたと。

特に当時話題になっていたのは、宗教性の排除という。政教分離をどう行うのかという話題が比較的関心事になっていて、この時はお花による無宗教のお別れだったようですが、当時の時代背景からするとそこが注目されていたようです。

武田
武田

揉めた時にしっかりと決めておけばいいのだけど、日本というのはどうも先送りにしちゃうんだよなぁ。

篠原
篠原

オリンピックの時もそうでしたが、事前には反対の声もありましたが、終わってみたらまあまあ良かったかな、ということで決まりがつかないまま終わってしまうことが多いような気がしますよね。

ちなみに安倍晋三さんの国葬の葬儀委員長は岸田総理大臣でしたが、今回なぜ国葬にしたかという理由が四つ根拠を挙げておりまして。

武田
武田

なるほど?

篠原
篠原

吉田茂さんの頃に法的根拠はなかったのですが、今回に関して言うと内閣法制局で内閣府設置法を根拠にして行うと仰っていて、内閣府設置法とは何だというお話ですが、実は吉田茂さんの頃にはなかった法律で、2001年に定められました。

武田
武田

そうなんだね。

篠原
篠原

この中で、国の儀式というのは内閣が執り行うというのがあって、これが根拠だと仰っています。

そして二つ目は国費を以て行うということで。今回最長の政権であって内外の実績もあって国際的な評価もある、そして最後に蛮行によって亡くなってしまったというところで国葬に値するのではないかということを仰られているそうですね。

武田
武田

なるほどね。でも、戦後の総理でこれほど国際的に知名度が高いというか、日本の存在感を増した人はいないからね。これは厳然たる事実です。しかもイギリスとかウクライナ戦争で大変な時期じゃないですか。自由主義の結束という意味では非常に大きな役割を果たしたと思いますね。

篠原
篠原

そうですね。様々な功績を偲んでお送りしたいところですね。

武田
武田

しかし人が亡くなるというのは色々と難しいものだね。人それぞれ考え方があるからね。そこで証明できるのが自由主義社会のいいところなんだけどね。

篠原
篠原

それが制限されずに発言できるのが素晴らしいことですよね。

ちなみに国葬は明治から28人のみが送られていて、安倍晋三さんで29人目になります。天皇家の方がほとんどですが、明治政府をつくる立役者だった大久保利通さん、岩倉具視さん、伊藤博文さんといった方たちが国葬で送られています。

武田
武田

なるほどねえ。エリザベス女王の国葬は世界中でニュースになっておりますが、流石イギリスですね。かなり前から細かいところまで全部決められていたそうですよ。

篠原
篠原

完全に決まりに則って行うようですね。

武田
武田

なので、現在整然と国葬が行われているそうです。

さて、今日は篠原さんお話ありがとうございました!

篠原
篠原

ありがとうございました!

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