死後、人の体はどう変化をするのでしょうか。
人間は生物であるため必ずいつか死亡します。死亡すると人体には様々な変化が見られます。
ご遺体を見て驚くご家族は少なくありません。ご遺体に起こる変化に遭遇した時、慌てず冷静に対応するためにも正しい知識を身につけましょう。
この記事では死後における人体の変化についてまとめました。
死後におけるご遺体の変化
死後におけるご遺体の変化について以下にまとめました。
時間経過 | 変化 | |
最初に起こる現象 | 死亡 | ・顔から血の気が引く ・体温が下がり始める |
約2時間 | ・死後硬直が始まる ・死斑が見える |
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約20時間 | ・死後硬直が強度になる ・死斑が一様になる |
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約24時間 | ・皮膚が乾燥する。 | |
腐敗現象 | 約48時間 | ・死後硬直が弛緩し始める ・腐敗臭を感じる |
約72時間 | ・腐敗ガスによって体が膨張する ・目や口から出血をする |
体温が低下する
ヒトが死亡し、一晩が経つとご遺体は冷たい、硬い、顔色が蒼白であるなどの変化がみられます。ご遺体が冷たいと感じるのは、体温降下によるものです。通常ご遺体は、安置された環境の温度まで、通常1時間に約0.5℃~1℃下がると言われています。
死後硬直が始まる
ご遺体が硬いと感じるのは死後硬直が始まっているからです。死後硬直は、体格が良い人ほど強く表れます。全身がむくんでいる患者は死後硬直がほとんど起こりません。
死斑(しはん)が現れる
心臓が停止すると血液の循環も止まります。血液の循環が止まると血液は重力に従い、身体の低位置へ移動します。顔が蒼白に見えるようになるのは、顔にある毛細血管の血液が身体の低位置へと移動するからです。そして、低位置へと移動した血液が体の表面から見えるようになったものを死斑(しはん)と呼びます。仰向けに寝ている人は、背部や臀部に見られます。死後1~2時間から薄く斑点状に生じはじめ、10~15時間で一様の着色になります。体格の良い人ほど死斑は濃くなります。
腐敗現象
約48時間後、死後硬直が弛緩し始めると同時に、腐敗現象が始まります。初めに胃や腸といった消化器系が腐敗していきます。全身の腐敗が進み、体内の腐敗ガスによって腹部が青色に変色し、全身が膨れ上がります。身体全体が大きく膨れ上がると個人の識別が難しくなります。この様子を巨人に例えて、巨人様観(きょじんさまかん)と呼ばれています。最終的には全身が暗い褐色から黒へ変色し、腐敗汁が溢れ出て肌が溶け、骨が露出します。その後、身体は崩壊し、そして長い期間が経つと白骨化します。
腐敗を抑制することの重要性
腐敗したご遺体は、表皮がとても傷つきやすくなり、わずかに触れただけでも簡単にはがれ落ちてしまいます。はがれた部分からは体液が漏れ出します。また、腐敗が進むと体内で発生したガスによって膨張したご遺体の鼻と口から血液が噴き出すことがあります。
ご遺体が激しく腐敗している場合、血液や体液、排泄物などに接触すると感染のリスクが高まります。ご遺体の移動や納棺の際には、このような接触感染に気をつける必要があります。
ご遺体の腐敗は、微生物の繁殖によって引き起こされます。微生物は遺体を栄養源として利用し、遺体が完全に分解されるまで増え続けます。ドライアイスや遺体保存用冷蔵庫を使用することで、遺体の体温を下げ、微生物の繁殖を抑え、腐敗の進行を遅らせることができます。
このように、ご遺体の腐敗を抑制し、激しい腐敗状況を最小限に抑えることは非常に重要です。
まとめ
死後における人体の変化についてまとめました。
人間の体は、死後しばらく経つと徐々に腐敗していきます。そのまま放置されると、体内に腐敗ガスがたまり、体が膨れ上がります。最終的には、周囲に強烈な臭いが広がることになります。そのため腐敗を抑制することはとても重要になります。
もし偶然に腐敗した状態の遺体を見つけた場合は、すぐに病院か警察に連絡するようにしましょう。
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