自分の葬儀をDIY葬で~何を準備したらいい?「エンディングドレス編」

他の人とは違う葬儀をしてほしい、そう思ってもお金があまりかかるようでは、不安になってしまいます。
そこでできるだけ生前のうちに用意できるものはないでしょうか。

何を購入することができて、何が購入できないのかをあらかじめ知っておくことで、残された遺族への迷惑が違ってくるかもしれません。
準備方法を伝えておくだけでもいいでしょう。

さらに自分で本当のDIY、つまり手作りしたものを使ってもらえば、自分らしい葬儀の形になるかもしれないのです。

そこであらかじめ用意をしておくと、遺族が出す葬儀代の節約になる可能性があり、手作りできるものを考えてみました。

自分の葬儀をDIY葬にしてほしい

自分の葬儀をDIY葬にしてほしいと思ったら、事前に色々と調べておくことが大切です。
何が必要なのか、どこで手に入れることができるのか、どういったことを注意しなければいけないのか、などになります。

一般的な葬儀に必要なものは、ほとんど葬儀会社がセットのように用意しています。
全部込みで〇〇円、とセットのようになっていて、その中から選ぶことが多いようです。
その方が業務用価格で安く用意できるのかもしれません。

こういった葬儀の場合、故人が自分らしさを演出した葬儀にしてほしい、と考えると逆にオプションになってしまい割り増し料金になってしまうこともあります。
また、生前葬を行ったり、音楽葬を行う、ワイン葬を行うなどの規格外の葬儀も同じです。

それでも自分らしさを演出しながら節約することはできないのでしょうか。

そこで、密かに広がっている葬儀方法の一つがDIY葬になります。

DIY葬をするときに節約が可能で、自分でまず用意ができるのが棺や骨壺です。
また、遺体を搬送するための車も、専用の会社が請け負ってくれます。
距離によっては金額が異なるため、逆に葬儀会社よりも割高になってしまうかもしれませんので、それは事前に調べておくと良いでしょう。

こういった棺や骨壺などを用意する、搬送用の車を手配する、といったことはネットを利用すると可能になってきています。
葬儀会社にお願いすることがなくても、遺族だけで昔のように葬儀の手配をすることが不可能ではありません。

しかし仏衣についてはDIY葬にしようとすると、選び方に難しい点があります。

Amazonや楽天といった大手通販サイトを見ると、棺や骨壺などがセットになったDIY葬セットというものの取り扱いがありますが、この中に仏衣、死装束が含まれていません。

どうしても葬儀会社が用意するような仏衣が欲しい、と頭の三角頭巾まで探してしまうと、まるで文化祭の幽霊屋敷のような死装束が出てきます。

そこで死装束とこだわるのではなく、白装束として探してみましょう。
すると、死装束としても使える白の仏衣が出てきます。

いわゆる白装束は、滝行をする人が着るまっ白な浴衣と同じような着物になります。
およそ5千円前後で購入することができるので、こちらを使うのが良いでしょう。

旅装束一式で調べると、同じくらいの金額で数珠や手甲など、葬儀会社が持ってきてくれるものとほぼ同じ物をそろえておくこともできます。

前もって作ることができるもの

DIY葬にこだわる理由として、お金のことではなく自分なりのこだわり、という人は自分で作れるものを作って用意してみましょう。

まず祭壇に並べる仏具、骨壺などは焼物が好きな人なら用意することができるかもしれません。
何万、何十万円とかかる花立てやロウソク立て、香炉、線香差しなどの仏具を焼物などで作ってみてもいいかもしれません。

大工仕事をしていた、または得意なら棺を作ってみましょう。
ネットで購入した棺は組み立て式になるため、板の状態で購入したものを遺族が組み立てて使うことになります。

例えば、自分自身ではなく親の葬儀のために購入した経験があるなら、それをもとに採寸などをしておいて、自分用の棺を木の状態から作ってみることも可能です。
内側の布張りは、手芸店で白いサテン布を購入し、内側のはりつければ出来上がるでしょう。

葬儀会場を彩る花や、棺に入れる花は庭で育ててもいいですね。
広い庭があれば、よく仏花に使われる菊やカスミソウを大量に育てて、自分の葬儀のときに利用してもらいましょう。

自分の棺に入れてもらえば、それだけで華やかになります。

仏衣は購入するのが一番経済的ですが、作ることも可能です。
学校で浴衣を縫ったことがあれば、白いさらしの布で縫いあげることができます。

浴衣とことなりそれを着て出かけたり、歩き回るものではないので、肩布や居敷きあてといった布も必要ありません。
2千円くらいで購入できるさらし一反あれば充分に縫い上げることができます。

もちろん、自分だけのエンディングドレスを作りたい、という人も同じように縫ってみてはいかがでしょう。

仏衣を作ってみたい!

最後に着る御召し物だからこそ、自分の手で作りたいと思う方はいませんか。
最愛の人が最後を迎えるときに着るものは自分の手で作ってあげたいと。

高齢の女性の中には、若い頃に洋裁や和裁の学校に通っていた、という人もいることでしょう。
専門の学校に通う機会がなかった人でも、60代より上の世代は学校の家庭科でシャツやスカートはもちろん、浴衣やワンピースを塗った経験がある人も多くいます。

こういった世代の人が育ったころは、親や祖母も裁縫ができるのがあたりまえで、誰もが縫物や編み物を母親や祖母に教えてもらっていたことでしょう。

仏衣は着て歩くものではありません。

多少縫い目が不揃いでも、曲がっていてもそれを指摘する人はいないでしょう。
着て動き回るものでもないので、ご遺体を持った時にはだけてしまうほど粗い縫い目でなければ、着せることは可能です。

そこで浴衣を縫ったことがある、浴衣を縫えるという人は、一反10mのさらしを購入して縫ってみてはいかがでしょう。
さらに浴衣と違い、長めに縫って帯であげるという分の「おはしょり」も不要です。

着て歩くものでもないので、袖の「丸み」がなくても大丈夫なので、真っ直ぐに縫ってしまいましょう。

自分の身長に対して頭分を引いた長さ、150㎝くらいの人なら130㎝くらいの長さがあれば充分に作ることができます。
また、ミシンがあればミシンで背縫いや脇縫い、袖縫いをすれば、眼が悪くなっても楽に縫い上げることが可能です。

仏衣を作ってみたい。と思っても仏衣の作り方の本が発行されている可能性は少ないでしょう。
しかし作り方は、寝巻として利用する浴衣と同じなので、男性なら普通の浴衣、女性なら短めな浴衣の作り方をみれば大丈夫です。

本格的に、数万円で販売されている和服の仏衣と同じものが作りたい、という人は少しよい反物を用意してください。
エンディングドレス専門店で扱っている和服の仏衣は、絹と同じような光沢のある着物になっています。

しかしこちらも袷にして縫う必要はありません。
あくまでも最後の衣装なので、単衣仕立てで作ってください。
さらしよりは少し高額になりますが、白の長襦袢用の反物、または洗える反物として販売されている「シルック」などがおすすめです。

わざわざ反物を買うのはもったいない、という人は薄めで地味な無地の着物を使ってみてはいかがでしょう。
自分の着物は亡くなった後に形見分けをしても着る人がいないかもしれない、ということをよく聞きます。

そういった事情があるなら、あらかじめ地模様のない無地の生地の色を抜いてまっ白にし、それを仕立て直すのがおすすめです。

または白ではなく、薄雲鼠色、淡藤色、鳩羽色といった地味な色をさらに薄くした色に染めなおして利用すると、おしゃれな仏衣になるでしょう。

エンディングドレスを縫ってみたい!

ウェディングドレスがあるなら、エンディングドレスがあってもいい、というコンセプトで生まれたエンディングドレスですが、キリスト教式の葬儀では故人はもちろんドレス姿で棺に横たわっています。

何歳になっても女性は周りに美しく見られたいものです。
それは死に行くときでも同じではないでしょうか。
そんなときに文化祭のお化け屋敷と同じ仏衣は嫌、という人もいるかもしれません。

しかしエンディングドレスに何万円もかけても、火葬してしまったらもったいない、と遺族に叱られてしまうかもしれません。
そこでエンディングドレスを自分で縫ってみるのはいかがでしょう。

シャツやスカート、ジャケットの中で、意外と簡単に縫えるのがドレスです。
しかもエンディングドレスなので、ご遺体にピッタリ沿う必要はありません。
ふんわりと可愛らしく、ステキなご遺体に仕上げるのがコツです。

ウエディングドレスではないので、あまりきらびやかな色ではなく、白、または薄いクリーム色や水色、ベビーピンクの生地を選んでください。

後ろ開きのエンディングドレスが多くありますが、ご遺体に着せることを考えて、前開きの方が良いでしょう。
ウエストを絞って、若い頃に戻ったように、と行きたいところですが、それは難しいので、少しゆったりとしたAラインのシルエットで、あまり裾が広がりすぎない形に仕上げるのがおすすめです。

無地の生地でもいいですが、専門店では柄が入ったエンディングドレスも販売しています。
淡いシフォンの布にプリントされた薄い花柄は、決して派手な雰囲気にはなりません。

気に入った生地があれば、柄もののエンディングドレスがあってもいいのかもしれません。

生地は身丈の二倍あれば充分に作ることができます。
幅によっては最低2mは必要です。

もし、自分が結婚したときのウェディングドレスがあるなら、それをほどいてリメイクしてみるのはいかがでしょうか。

人生の喜びの日に着たものを、最後のお別れにも着る、という自分らしいDIY葬にピッタリです。

裁縫の仕方がわからないけれど作ってみたい、新しいミシンの使い方が良くわからない、という場合は「ユザワヤ」「トーカイ」といった大手手芸店では、洋裁の講座があります。

基本を教えてもらえば、ほぼ同じ要領で作ることができますので、老後のスローライフの一環として、通ってみてはいかがでしょう。

まとめ

自分の最後のときのために、若いときから準備しておくことは、早すぎると思うかもしれません。
しかし、しっかり準備をしておけば、いざというときに自分らしい最期を迎えることもできません。

自分らしい葬儀をしたいという考えの中に、DIY葬やオリジナルのDIYを使った葬儀をしてみたい、という考えが浮かんだら、早めに準備をして、そのことを周囲にも伝えておきましょう。

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