2020.07.18 おくりびとからのメッセージ「ポストコロナ時代のお葬式」

武田徹のつれづれ散歩道「おくりびとからのメッセージ」

武田
武田

さて、つばさ公益社では樹木葬をやっておりまして、今日は見学会だそうですね?

篠原
篠原

そうなんです。つばさで提供している、西軽井沢霊園で現地案内をしています。先週1回目の見学会を行ったのですが、飛び入りでお越し下さる方も結構いらっしゃいました。お気軽にご参加いただければと思っております。

武田
武田

参加される方は高齢者の方が多いですか?

篠原
篠原

60代の方が一番多いですかね。

武田
武田

じゃあ若者だね(笑)今、60代って若者じゃないの?

篠原
篠原

そうですね。親の心配や、ご自身の心配をされている方が多い印象です。

武田
武田

まあ、世間は中国武漢初の新型コロナウイルスで大混乱ということで、 全く経験のないことだから、日本列島も大変だよね?

篠原
篠原

そうですね、どう生活していけばいいか分からないですよね。普段通りの生活でも気を使う場面がありますから。

武田
武田

当然だとは思いますが、つばさ公益社でもお葬式に非常に気を使っておられるんでしょう?

篠原
篠原

はい。ちょうど、本日は「ポストコロナ時代のお葬式」というテーマでお話したいと思っていまして、実は現在進行形で、葬祭業界にかつてないほど大きな変化が起きているんです。

武田
武田

どんな変化なの?

篠原
篠原

一番大きな変化は、小規模化しているということですね。

武田
武田

まあ、やむを得ないよな。

篠原
篠原

そして、人を集めづらいので密葬化してきている。

武田
武田

そうか。 

篠原
篠原

そのように、弔いの形が随分変わってきています。そして、人が集まらないと食事、お花、返礼品といった物が出ないですよね。

武田
武田

ということは、そういう業者にも影響が深刻に広がってるということですよね? 

篠原
篠原

そうですね。鎌倉新書が行った業界向けのアンケートでは、4~5月に関して、葬儀業界全体で4割近く売上高が落ちていると。全体で4割落ちているというのは非常に大きいですよね。

武田
武田

大きいよ。

篠原
篠原

規模的にも、東京都内ではお葬儀の参列者が5~10名というのが主流だそうで。

武田
武田

去年の今頃では考えられないよね。

篠原
篠原

従前は東京都内の平均が30~40名だったそうで、半減どころの話ではないですね。現在は、家族だけで、というのが主流化しているようです。

武田
武田

なるほど。

篠原
篠原

地方はどうなのかというと、現在は20名以下が主流だと言われています。

武田
武田

どちらかというと、地方の方がお葬式の出席者が多いよね。

篠原
篠原

20名と言いますと、自分の家族、兄弟の家族、ギリギリ親の兄弟が来るぐらいですね。

武田
武田

それでいっぱいになっちゃうね。それ以前はどれくらいだったの?

篠原
篠原

従前は、50~60名ぐらいが平均だったようです。

武田
武田

そうかも知れないなぁ。

篠原
篠原

減少傾向は以前から続いていたのですが、このコロナ禍で、時代が一気に5年ぐらい進んだと言われていますね。

武田
武田

ああ、そうなんだ。

篠原
篠原

ちなみに、お葬式の参列者というのはいつ頃が一番多かったのか、という話もありますが。

武田
武田

過去を振り返って?昭和時代だろうなぁ。30年代後半から高度経済成長期の40年代前半ぐらいじゃないの?

篠原
篠原

その頃はお葬式が村、町の行事でしたが、人数という意味では、バブル期が統計上一番多かったようです。

武田
武田

じゃあ、50年代終わりから60年代の時代だな。

篠原
篠原

この頃、一般家庭で行う御葬式が平均で280名ほどの参列だったんですよね。

武田
武田

賑やかなお葬式だねぇ!

篠原
篠原

一般で280名ということは、1000名ほどのお葬式も多かったということですよね。

武田
武田

当時はそうだったかも知れないなぁ。

篠原
篠原

現在はコロナの影響で、5~20名のお葬式が多いですが、特に厳しく人が集まらなかったのが、4~5月の期間でして。

武田
武田

緊急事態宣言出されてたもんね。

篠原
篠原

現在、6~7月と段々戻り始めているのですが、4~5月に関しては9~10割が密葬だったんですよね。今でも8割くらいですかね?10人中1人が告別式をされるかどうかというのが現状ですね。

武田
武田

そうなんですね。先程、5年早まったんじゃないかという話がありましたが、そうなると、ポストコロナ時代のお葬式というのは、ますます小規模化するということだよね。

篠原
篠原

そうですね。親の兄弟、いとこに関して、かつては必ず出席したものですが、こういった付き合い方が変わってきていると感じますし。お葬式といえば、現在もそういう地域がありますが、ご近所さんの手を借りて行いましたよね。

武田
武田

そうでした。

篠原
篠原

こういったことがコロナ時代では厳しいというのが現状なんですよね。なので、非接触のお葬式というのが広がりを見せていて、一番特徴的なのはオンライン化ですね。

武田
武田

お葬式のオンライン化?

篠原
篠原

そうなんです。その場に行かずとも、スマホ、TV、PCという機器からお葬式に参加するというオンライン化は、非接触で非対面ですから安心ですよね。つばさ公益社でも、お葬式のライブ配信を提供しておりますし、他社でもスマート葬儀、リモート葬儀など、コロナに対応した数多くのお葬式を提供しているようです。この、お葬儀のオンライン化の利点は、その場に行かなくても立ち会えるということと、お悔やみのメッセージなどが送れるんです。

武田
武田

そうかそうか。

篠原
篠原

香典を、クレジットカードで決済して送ったり、電報、お花も届けることができるのですが、つばさのお葬式ライブを4月から提供して思うこととしては、リアルなお葬式に取って代わることはないなぁ…と実感しております。

武田
武田

そういうことか。

篠原
篠原

お葬式のライブ配信をやっていて思うのですが、故人様と一緒にいるっていうことの意味って大きかったんだなぁと感じますね。

武田
武田

同じ空間に存在するというのは、いるだけで、何も言わなくても何か伝わるじゃないですか、人間というものは。

篠原
篠原

背中で語るというか、言葉を発さなくても、存在にとても意味があるものだと感じております。

武田
武田

確かにそうですね。まあ、そうは言ったって、コロナが収束した後でもオンライン葬儀があるかというと、これはちょっと違うかもしれないねぇ。

篠原
篠原

そうですね。オンラインという選択肢が増えるのはいいことですが、オンライン葬儀が主流になることはないのではないかと、やってみて思っております。

武田
武田

結婚式だって同じだと思うよ?やっぱり、自分が本当にお世話になった人や友達が結婚するとなったら、出席して「いやぁ~よかったね」って言いたいじゃない?

篠原
篠原

やはり、存在が表すものというのは誠に大きいものだったんだと感じますね。このオンライン化ですが、参列者、家族だけではなくて、実は僧侶のオンライン化というものがありまして、お経を画面越しにしていただくサービスの導入が進んできているんです。

武田
武田

なるほど。

篠原
篠原

あとは、お墓のオンライン化ですね。人が新幹線に乗れない、移動できないという中で、田舎のお墓を遠巻きに確認できたり、お墓参りに代わるようなことができたりするものが、僅かな期間でドラスティックに出てきています。

武田
武田

なるほど。で、その環境下で篠原さんが感じたのは、人間の存在って大きかったんだなぁということですね。確かにそうだよね。

篠原
篠原

なので、弔いって何だろうという、本質を見つめ直すきっかけになる期間になりそうですね。とはいえ、4月~5月のコロナ禍では、孫たちでさえお葬式に駆けつけられない、移動してはならないと言われていましたから、オンライン化も大変意味のある思います。引き続きサービスの改善をしていきたいと思うのですが、形式的な変化も起きましたし、日常的な変化がありますね。

武田
武田

ほお。

篠原
篠原

実は、コロナが流行ったことによって、盛り上がっていることが2つあるんです。

武田
武田

なんですか?

篠原
篠原

1つは、後日葬ということで、火葬だけして、例えばお盆あたりに家族だけで集まる人たちがいたり。

武田
武田

なるほど。

篠原
篠原

2つ目は、一日葬といいまして、かつては通夜、葬儀と2日かけて行ったものですが、通夜を行わず、葬儀だけを行う。この一日葬というのが、わずか数ヶ月の間で2~3割増えてきているような体感です。

武田
武田

なるほどね。そのぐらいコロナが与えた影響は大きいということですね。

篠原
篠原

今も変化の渦中にありますし。

武田
武田

そういうことですね。

篠原
篠原

どうやったらいいんだろうと、模索しながらやっていますね。

武田
武田

ということでございます。今日は篠原さんご自身の感想を交えまして、葬儀の変化をお話しいただきました。

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