1.弔問とは
弔問とは訃報を受けて遺族にお悔やみを述べに行くことを言います。
ごく近親者の場合は訃報を受けてすぐに弔問に伺うこともありますが、親族以外の場合は訃報とともに通夜や告別式のお知らせをすることが多いため、通夜や告別式で故人と最後の別れをすることになります。
どうしても通夜や告別式に行けないときには、そのあとに挨拶に伺うこともあります。
2.弔問に行くタイミング
お通夜の前
一般的にはお通夜の前はご遺族が準備で忙しいタイミングのため、避けることが無難です。
ただし、ご遺族が真っ先に連絡をくださるほどの親しい間柄であれば、お通夜の前に伺うこともできます。
通夜・葬儀
通常は訃報を受けたのち、通夜か葬儀に伺います。
両方参列するのはマナー違反ではありません。
逆に、よほどのことがない限り、どちらか一方には参列するように心がけましょう。
葬儀の後
葬儀の直後はご遺族が忙しいため避けるべきですが、四十九日の法要前には訪問するのがマナーです。
そこで、3〜5日程経った頃にご遺族の都合を確認して、伺うようにしましょう。
なお、ご遺族の事情で四十九日の法要の後に訃報の連絡が届く場合もあります。
この場合は法要後に訪問してもマナー違反にはなりません。
ただしご遺族の都合を事前に確認して、ご迷惑にならない日に伺うようにしましょう。
3.弔問に行くときのマナー
弔問日を事前に決めておく
通夜や葬儀以外のタイミングで弔問する際は必ず事前にご遺族の都合を確認し、弔問に伺う日を決めておきましょう。
どんなに親しい間柄でも、悲しみの中にいるご遺族を突然訪問することはマナー違反になります。
ご遺族が弔問を辞退する場合には無理に伺わず、香典や供物をお送りしましょう。
何よりもご遺族が悲しんでいることを念頭に置き、負担をかけないようにしましょう。
詳しい死因は聞かない
詳しい死因を伺うことは、ご遺族に悲しい記憶を思い出させることになります。
ご遺族からお話があった場合にはもちろんお伺いして悲しみを共有してかまわないのですが、弔問した側から詳しい死因を伺うのは避けましょう。
もちろん、闘病中だったと知っていた場合にも詳しい病名や症状について伺うのはマナー違反ですので避けましょう。
忌み言葉を避ける
忌み言葉とは、「重ね重ね」や「ますます」のように同じ言葉を続けて使うことを指します。
この様な言葉は「重ね言葉」と呼ばれます。
重ね言葉は悲しいことや不幸が連続することをイメージさせるので避けましょう。
長居は避ける
ご遺族に気を遣わせないよう、長居は避けましょう。
ご遺族が思い出話などをされている場合には、もちろん無理に切り上げる必要はありません。
しかし、あなたが故人に対して深い思い入れがある場合、弔問時間を長くするのではなく、後日ゆっくりお墓参りをするようにして弔意を伝えましょう。
4.弔問に行くときの服装と持ち物
服装
通夜前
ご遺族から連絡を受けてかけつける場合には平服でかまいません。
平服とは普段着のことですが、あまり派手な色や露出の多いものは避けましょう。
通夜の前から喪服を着用していると、不幸を予測していた、という印象を与えてしまい、かえって失礼に当たりますので避けましょう。
また、髪の毛は茶色がかっている程度までならかまいませんが、あまりにも明るい色の場合はご遺族に不快感を与えてしまう可能性があります。
カラースプレーなどを使用し、弔問の時だけでも落ち着いた色に見えるようにしましょう。
アクセサリーなどは身につけてOK?
そして、アクセサリー類は結婚指輪だけにするのが一般的ですが、女性の場合は一連の真珠のネックレスはつけていてもかまいません。
真珠は「悲しみの涙」を意味しているので、着用していてもマナー違反にならないのです。
なお、結婚指輪に石がついている場合は、外すか石を手のひら側に向け、派手な印象を与えないようにしましょう。
なお、ネイルは落として伺うのが理想です。
しかし、現在はジェルネイルが多くなっており、すぐに落とせない場合も多いと思います。
その場合は黒いレースの手袋をして、派手な印象を抑えましょう。
アクセサリーやネイルについては通夜や葬儀、葬儀後の弔問の際にも同様のことが言えます。
通夜
通夜は通常夕方から夜にかけて行われます。
喪服でももちろんかまいませんし、仕事の後に伺う場合にはビジネススーツでもかまわないとされています。
ただし、男性は忘れずに黒いネクタイに付け替えましょう。
葬儀
葬儀は喪服で伺います。
ただし、仕事の都合でどうしても着替えられない場合はビジネススーツでもかまいません。
葬儀後
葬儀後も喪服でうかがう必要はありません。
平服でかまわないとされていますが、通夜前に伺う場合と同様、派手な服装は避けましょう。
訃報から時間が経過している分、平服でも落ち着いた色のジャケットやアンサンブルなど、改まった格好が良いとされています。
持ち物
通夜前に香典を持参するのは控えましょう。
通夜前に香典を持参すると、訃報を予測していたという印象を与えてしまいます。
したがって、香典は通夜か葬儀の際にお渡ししますが、どうしてもどちらにも参列できないこともあるでしょう。
その場合も通夜の前には持参せず、後日お悔やみの手紙を添えてお送りするのが理想です。
一方、お花や供物は通夜前でも持参することはマナー違反とはされていません。
通夜前に持参するお花は「枕花(まくらばな)」と呼ばれ、故人のそばに供えられます。
枕花は葬儀後、忌明けまで飾られます。
そこで、百合など白を基調とした花を選ぶのが一般的ですが、故人が好きだった花があればそれを持参してもかまいません。
ただし、その場合もご遺族に一言添えた方がいいでしょう。
枕花の予算は5,000円から20,000円までとされています。
あまり派手になりすぎないようにしましょう。
供物について
供物は故人の好きだったものを持参していいとされていますが、生ものは避けた方が無難でしょう。
供物は10,000円前後が予算の目安とされています。
お花や供物は葬儀の後に訪れる場合にも同じことが言えます。
ただし、葬儀後に持参したお花は「枕花」とは呼ばれません。
それでも、故人が特に好きだったお花がない、またはわからない場合には白を基調にしたお花を持参するのが良いでしょう。
なお、供物を持参するのはかまいませんが、弔問とは弔意を伝えに伺うものなので、ご遺族への手土産は必要ありません。
そして、故人が仏教徒の場合は数珠を持参します。
宗教がわからない場合もあるかもしれませんが、その場合は念のため数珠を持参しておいて、お仏壇があれば数珠を出してお参りする、という方法をとればいいでしょう。
通夜や葬儀で香典を出している場合は改めて香典を渡す必要はありません。
5.まとめ
今回は弔問に伺う際のマナーについてご紹介しました。
- 弔問とは訃報を受けて遺族にお悔やみを述べに行くこと
- 通夜前はの弔問はご遺族がすぐに知らせてくださる間柄でない場合以外は避けるのが無難
- 通夜前の弔問では香典は持参しない
- 通夜前の弔問は平服でかまわないが、派手な色や露出の多いものは控える
- 通常は通夜か葬儀で弔意を伝える
- 通夜や葬儀では喪服を着用するが、仕事などで着替えられないときはビジネススーツで参列する
- 男性は黒いネクタイを着用する
- 女性は結婚指輪以外のアクセサリーは基本的に避けるが、真珠の一連のネックレスはつけてもかまわない
- 葬儀後の弔問は四十九日法要までにうかがうようにする
ご遺族が悲しみの中にいることを心に留め、不快感を与えるような振る舞いをしないように注意しましょう。
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