会社や家族など、連名で香典を出したい場合もありますよね。
しかし、その際のマナーについては具体的に知られていないのが実情で、マナーについて多くの方が検索しています。
そんなお困りに応えられるように、本記事では連名で香典を包む場合のマナーについて具体的にご紹介していきます。
1.香典を連名で包む場合とは?
①香典を連名で出してもかまわないのか
まず、香典は故人を悼む気持ちを表すために出すものです。
ですので、基本的には一人ずつ包むことがマナーです。
ところが、連名で香典を出すこともマナー違反ではありません。
特に会社や学校関連では連名で出すことが多くあります。
また、夫婦で出す場合も連名で出してよいとされています。
連名で香典を出す場合について具体的にご紹介していきます。
②家族や夫婦の連名で香典を出す場合
夫婦で香典を出す場合には夫の名前のみを記載すればよい、とされています。
ただし、故人が妻とも関係が深かった場合や妻の親戚の場合には2人分の名前を記載するのがよいでしょう。
また、夫婦で葬儀に参加する場合にも連名で記載しましょう。
この場合、中心に夫の名前を記載し、その左側に妻の名前を記載します。
通常、新婚であっても妻は新姓で記載しますが、新姓では伝わらない可能性がある場合には表書きには新姓を記載し、中袋の姓名の横に「旧姓〇〇」と添えて記載しましょう。
また、葬儀に夫が参列できず、妻が代理で参列する場合には香典袋の中央に夫の名前を書き、その左下に小さく「内」と書くようにしましょう。
③家族の子どもはどうしたらいいのか
子供が成人していて収入があり、親と同居している場合には子供の名前も連名にしてかまいません。
ただし、子供が自立していて家庭を持っている場合には夫婦と子供は別々に香典を包みましょう。
また、子供が小さくて収入がない場合には連名にする必要はありません。
しかし、連名にすることは自体はマナー違反ではありません。
そこで、連名にしたい場合には「小学〇年生〇〇」「〇歳」のように子供が香典を出していないことが遺族に分かるようにしましょう。
というのも、香典袋に記載がある場合には遺族は香典返しをすることになります。
香典を出していない子供に香典返しを贈ることは遺族に負担をかけてしまうことになります。
したがって、子供が香典を出していないことを明記するのがよいでしょう。
④会社や学校など団体の連名で香典を出す場合
会社として香典を出す場合は、会社の社長の名前で香典袋を用意します。
中央に社長の氏名を記載し、右側に会社名を記載しましょう。
必ず社長の名前で香典を出し、会社名だけで香典を出すことはありません。
同僚などと複数名で、連名で香典を出す場合の表書きは一番右に年長者の名前を書き、左に向かって順に年下の人の名前を書きます。
また、同列の場合は、右から左に向かって五十音順で書くようにしましょう。
なお、同じ会社や学校関連であっても、それぞれが参列する場合には連名ではなく、個人名で香典を出しましょう。
連名で香典を出すのは代表者1名が参列する場合になります。
⑤連名にすることを避けた方がいい状況
不幸が重なることを避けるため、『重ねる』行為は避けるべき、とされています。
香典の場合は会社や学校で香典を出している場合には、個人で改めて香典を出すことは避けましょう。
ただし、故人との関係が深く、自分自身も葬儀に参列できる場合には連名の方には記載せず、個人で香典を出しましょう。
2.香典を連名で包む場合の金額相場や注意点は?
①金額相場は故人との関係で決まる
連名で香典を包む際の金額の決め方は以下の2種類があります。
- 一人当たりの金額を固定する方法
- 合計金額を決めて連名の人数で割る方法
前者の場合は一人当たり3,000〜5,000円、後者の場合は合計金額が5,000〜10,000円になるように調整をするのが一般的です。
大学のサークルなど学生の集まりや、年齢の低い集まり、故人との関わりがあまり深くない集まりの場合は後者を選ぶことで一人当たりの負担を減らします。
また、合計金額を決めて連名の人数で割る方法で香典を出す際は、遺族の負担も考えて香典返しを辞退するのが一般的です。
②偶数や忌み数字は避ける
一人当たりの金額を固定する場合は、合計した金額の数字に注意が必要です。
というのも、弔事では「4」や「9」は縁起の悪い数字として避けるのがマナーとされているからです。
代表者は、香典の合計金額が4,000円や9,000円、40,000円などにならないよう配慮しましょう。
また、偶数も好ましくないとされています。
そこで、「4」と「9」のつく数字、かつ偶数を避けるようにしましょう。
金額に端数が出ることはマナー違反ではありません。
3.連名で包む場合の香典袋の書き方のマナー
①名前の記入は3人まで
香典袋に記載する連名は3名までとされています。
家族であれば、夫・妻・子の順で記載します。
会社であれば、地位の高い順で記載します。
同僚やサークルの仲間であれば、五十音順で記載します。
それぞれ、中心になる人を中央に記載し、その左側に残りの2人を記載するようにしましょう。
②4人以上の場合
香典を4名以上の連名で包む場合は、代表者の氏名のみを記載します。
その左側に「他何名」または「外一同」と記載することで4名以上であることを示しましょう。
その上で、別紙に氏名と住所、それぞれの金額を記載し、香典袋に入れるようにしましょう。
なお、ここでも中袋に書く順番は縦書きで、右から記載します。
同僚やサークルの仲間であれば、五十音順で記載します。
③上記どちらの場合も全員分の名前と住所がわかるようにする
表書きには氏名のみを記載します。
しかし、香典返しへの配慮、という面から、中袋には表面には「香典の合計金額」を記載しましょう。
あわせて、裏面には香典を出した人それぞれの「名前」「住所」「金額」を記載しましょう。
④香典返しへの配慮
香典を受け取った遺族は香典を出してくださった方全員に香典返しをすることがマナーと言われています。
故人が一家の大黒柱の場合は遺族が経済的に苦しい状態になることが予想されます。
そこで、故人との関係が浅く、連名で香典を出す場合には香典返しに対しても配慮しましょう。
香典返しを辞退する場合は、中袋、または別紙に「香典返し等のお気遣いはご無用に願います」といったメッセージを書き添えておくといいでしょう。
4.まとめ
今回は連名で香典を包む場合のマナーについて具体的にご紹介しました。
- 香典は一人ずつ出すのが基本
- 家族の場合は連名で出し、新婚でも妻は新姓で記載する
- 妻が新姓では分からない場合には中袋に旧姓を記載する
- 子供に収入があり、親と同居している場合には連名とする
- 子供に収入がない場合は連名には記載しない
- 収入がない子供を連名に入れる場合は子供の年齢を記載し、香典を出していないことが伝わるようにする
- 会社として香典を出す場合は、会社の社長の名前で香典袋を用意し、中央に社長の氏名を記載し、右側に会社名を添える
- 会社や学校関係でも故人と関係が深く、葬儀に参列できる場合は個人で香典を出す、会社で香典を出す場合には個人では香典は出さない
- 3名までは表書きに連名で記載する
- 4名以上の場合は代表者の氏名のみを記載し、左に「他何名」または「外一同」と記載する
- 故人との関係が浅い場合には遺族への配慮として香典返しの自体も検討する
大切なのは故人を悼む気持ちです。
ですから、連名で香典を出すことには問題ありません。
故人と遺族への配慮の気持ちを大切にし、マナー違反にならないように香典を出すようにしましょう。
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