大切な家族や友人が亡くなった場合、葬儀や告別式、お通夜に参列します。
最近は、経済的な理由や時間を短縮できるという理由から直葬を選ぶ人も増えています。
しかし、急に直葬に呼ばれると、どうすれば良いか悩む人も多いです。
「直葬に呼ばれた時はどんなことに気をつければ良いのか?」「直葬で必要な持ち物はあるのか?」「そもそも直葬って何?」など、様々な疑問が浮かぶかもしれません。
そこで、この記事では、直葬に呼ばれた時はどうすれば良いかについてまとめました。
また、直葬には香典が必要かについても解説しています。
直葬とは
直葬とは、「通夜や告別式等を行わず、火葬だけを執り行う葬儀」のことです。
納棺後に行われる宗教的な儀式は一切行わず、直接出棺するため「直葬」と呼ばれます。
直葬の他に、「火葬式」と言われることもあります。
直葬は、家族や親族、親しい友人のみで行われ、参列者は数名程度です。
また、喪主が宗教者を呼ぶかどうか選択することが可能です。
小規模に行うことでコストを抑えられる、高齢化により呼ばれても葬儀に行くことが難しい人が増えている、核家族化により静かに行う葬儀を選ぶ人が増えていることから、近年、直葬を選ぶ人が増加しています。
しかし、直葬は、故人と対面できる時間は5〜10分程度に限られることが多く、「もう少しゆっくりお別れしたかった」と感じる人もいます。
そのため、直葬を選ぶ場合は、事前に親族間で話し合うことが大切です。
直葬に呼ばれた時に気をつけるべきことは
実際に直葬に呼ばれた時に気をつけることは、一般的な葬儀と大きく変わりません。
①直葬に相応しい格好で参列
直葬は、故人を弔う儀式ですので、相応わしくない服装にならないように気をつけましょう。
派手な服装や、髪型とならないようにし、結婚指輪以外のアクセサリー類は外します。
女性は、パールの一連ネックレスであれば着用可能です。
②香典を持って行っても良いか確認
小規模に行う直葬は、香典不要の場合も多いです。
香典を渡すと、喪主は香典返しが必要になってしまうため、「香典不要」の場合は、従うようにします。
③参列できない場合の対応
やむを得ない事情で、直葬に参列できない場合もあります。
そのような場合、弔電や供花を送る、後日弔問する等の配慮が必要です。
ただし、後日弔問する場合は、遺族の都合に合わせるようにしましょう。
直葬で必要な持ち物は
①香典
香典は、故人を供養すること、遺族を支援するという意味を込めて持参します。
しかし、あまりにも高い金額を包むと相手を困らせてしまうため、気をつけましょう。
香典には、新札ではなく、汚くない旧札を包みます。
香典袋をそのまま持って行くのは、マナー違反となるため、袱紗またはハンカチに包んで持参するのが一般的です。
ただし、直葬では、遺族が香典を辞退することも多いです。
もし、辞退された場合は、香典を持参するのは控えましょう。
②数珠
直葬では、宗教的な儀式が省略されるため、数珠は不要であることが一般的です。
ただし、火葬場で僧侶に読経してもらう場合は、数珠が必要となります。
数珠は、宗派によって異なり、男女別のものを使用します。
宗派を問わず使用したい場合は、略式数珠を選ぶと良いです。
男性は大きい珠を、女性は小さい珠の数珠を選びます。
数珠は貸し借りしないのがマナーですので、1つは持っておいた方が良いでしょう。
③ハンカチ・テッシュ
ハンカチやティッシュなどは、身だしなみの1つとして必要なものです。
特に、故人とお別れする時は、涙を拭く機会が多いため、ハンカチは欠かせません。
ハンカチは、白や黒、グレーなど控えめな色合いが相応しいです。
④副葬品
一般の葬儀と比較し、直葬は、お別れの時間は短いですが、副葬品を納めることは出来ます。
故人の愛用品や、好きだった花などを遺体と一緒に納棺しましょう。
副葬品は、一般的に、燃える物であればなんでも問題ありません。
手紙や本、写真を入れる人が多いです。
ただし、大量すぎる可燃物や、金属・ガラス等の不燃物は副葬品としてはふさわしくありません。
心配な場合は、事前に葬儀社に確認しておくと良いでしょう。
直葬に参列するときの服装は
直葬では、一般的な葬式と同様に、喪服を着るのが一般的です。
喪服には、本喪服、準喪服、略式喪服の3種類があります。
喪主よりも格式の高い服装は失礼にあたるため、準喪服での参列が望ましいです。
喪主から「平服でお越しください」と案内があった場合は、略式喪服で参列します。
①男性の準喪服
男性の準喪服とは、ブラックスーツのことを指します。
光沢や艶のある一般的なスーツとは異なるため、注意が必要です。
スーツのジャケットは、1つボタンのシングルスーツ、パンツの裾もシングル仕立てが相応しいとされています。
ジャケットの下には、白無地のワイシャツを着用し、ネクタイなどの小物は、光沢のない黒いものにします。
②男性の略式喪服
男性の略式喪服は、黒や濃紺、グレーなど、落ち着いた色のスーツが一般的です。
ワイシャツは白無地のもの、ネクタイや小物は、光沢のない黒いものを使用します。
その他の身だしなみも準喪服と同様で、派手な髪色やアクセサリー類は避けます。
③女性の準喪服
女性の準喪服は、黒のワンピースやセットアップ、パンツスーツが一般的です。
スカート丈は、膝下からふくらはぎが隠れる長さが一般的で、短くても膝は隠れる長さにします。
靴下やストッキング、靴などの小物類は、黒色で統一します。
飾りのない黒い髪留めやゴム、ピンクやベージュなど目立たないネイルはマナー違反にはなりません。
④女性の略式喪服
女性の略式喪服は、黒や濃紺色、グレーなどダークカラーのワンピースやセットアップが一般的です。
略式喪服では、多少柄の入った服装でも失礼には当たりません。
髪飾りや身だしなみは準喪服と同様に、派手な格好にならないようにしましょう。
まとめ
この記事では、直葬に呼ばれた時はどうすれば良いかについてまとめました。
直葬とは、通夜や告別式等を行わず、火葬だけを執り行う葬儀のことを指します。
実際に直葬に呼ばれた時に気をつけることは、一般的な葬儀と大きく変わりません。
「直葬に相応しい服装で参列する」「香典を持って行っても良いか確認する」「参列できない場合は後日弔電を送る」といったことに気を付けましょう。
直葬では、香典や数珠、ハンカチ・ティッシュ、副葬品等を持っていきます。
ただし、香典や数珠は必要ない場合もありますので、事前に確認します。
直葬に参列するときは、準喪服の着用が一般的です。
案内状に「平服でお越しください」と記載されている場合は、略式喪服でも問題ありません。
身近な人が亡くなって、直葬に参列することになったけど、どうすれば良いのか分からないという方は、ぜひ参考にしてみてください。
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