実は大変!家族葬にした後の香典返し

家族葬にするとき、どこまでを参列者として声をかけるかということをまず決めなければなりません。

そのとき、亡くなった人が高齢の親なら子どもとその家族のみ、というのが最もわかりやすい家族葬になります。

しかし、親が亡くなったということを親族に伝えず、年末の喪中のハガキで初めて伝えた、というわけにはいきません。

そこで親族やごく親しい近所の方には、伝えて「家族葬にするため参列はご遠慮いただくことになります。」と一言伝える必要があります。

家族や周囲への告知

家族葬は故人の家族やごく親しい人だけでおこなう葬儀、というのが定義です。

しかしこの定義もあいまいで、家族という言葉一つとっても、とらえる人によってはいろいろな意味合いが生まれます。

たとえば、高齢の親が亡くなった時に家族葬だから「子ども夫婦とその家族」と決めたとします。

しかし親の弟妹が元気で仲が良い、となれば当然弟妹も参列したいと思うことでしょう。

故人から見ると、弟妹と孫は同じ二親等ですから、親族的な順位は同じになります。

家族という順列で孫を参列させるなら、妹や弟の自分が兄姉の葬儀に出るのは当然、と考えるかもしれません。

こういった時は、家族葬に参列してもらうということも考えましょう。

ただ、弟妹が遠方に住んでいて、一人で参列するのは難しかったり、誰かに介護をされている立場で、付き添いの人が必要な場合は、その人の家族とよく話あった方がいいかもしれません。

友人知人も同じです。

家族葬でも故人にとって親同然であったり、その人にとって故人が親同然といったおつきあいをしている人の場合は、家族葬に参列してもらうことはあります。

自分が亡くなった場合、こういった人にどうしても伝えてほしい、最後に伝えたいことがあるという場合は、終活ノートなどに残しておくと良いでしょう。

家族葬の時の香典

故人の子世帯だけで家族葬を行うとき、親族や友人知人は、喪主や施主の人に香典を渡します。

通夜や告別式といった葬儀に参列しないため、喪主や施主に前もって渡して置いたり、現金書留などで送ります。

香典の金額は、友人知人なら5千円、親族は1万円、兄弟姉妹は3万円くらいが相場となります。

しかし故人の甥姪の中には、自分の親が亡くなった時に5万円包んでもらった、10万円包んでもらったということを忘れず、それなりの高金額を書留に入れて受け取る場合もあります。

また場所によって「新生活」という地域の慣習があります。

これは、香典返し一切不要という地域独特の香典です。

都市部や若い人が多い地域ではあまり見られませんが、地方に行くと職場や近所の人が、千円から数千円を包むのが一般的です。

基本的には香典返し不要ですが、500円くらいの返礼品を用意する喪主もいます。

また職場からの互助会などの香典は、普段喪主や家族葬に参列する故人の子やその配偶者の会社が行っているものです。

もともと仕事をしている人の中には、職場内で冠婚葬祭の時は〇〇円支払われるという制度があり、そのかわり毎月給与から「互助会費」「社内費」などの名目で天引きされています。

こちらも返礼は不要となります。

家族葬の香典返し

家族葬では、このように参列はなくてもいろいろな方から様々な方法で香典を渡されます。

葬儀会社はこういったことも想定し、金額によって返礼する香典返しを変えたり、郵送する場合は宅配の手配も行ってくれます。

香典返しを渡すポイントとしては、四十九日の法要が明けた後、無事法要が終わったことを伝える意味で渡すということです。

また、冠婚葬祭の返礼品のポイントは、良いことは2倍返し、不幸は半返しまたは1/3返しと言います。

受け取った金額が1万円なら総額3千円から5千円、ということですね。

近所の方でいつでも会える方なら、直接持って挨拶をしましょう。

遠方で現金書留で送ってくれた方の場合は、葬儀会社や冠婚葬祭の専門店、百貨店などから返礼することもできます。

今は全国に宅配が可能ですが、葬儀会社の担当者を通すとお礼の手紙を添えて返礼品の送付をお願いすることも可能です。

また、香典返しには使ってはいけない品もあります。

香典返しでよく見かけるのは、海苔やお茶、素麺、タオルといった乾物や日用品です。

しかし近年は品数も増え、ブランドのタオルやはちみつ、クッキー、珈琲と喪主が自由に選ぶことができるようになりました。

しかしここで気を付けるのが、香典返しに使ってはいけない品物があるということです。

洋菓子和菓子、ほとんどのものが香典返しに利用しても構いませんが、「バームクーヘン」だけは利用することはできません。

これは「バームクーヘンの生地を重ねていることから、不幸が重なる」という意味になるようです。

こちらの意味は家族葬でも一般葬でも、法事などでも同じ意味合いを持つので気を付けましょう。

他にも祝い事を連想させる酒類、肉や魚の生物は避けるようにします。

どうしてもという時は、カタログギフトを利用してください。

家族葬が終わったら

家族葬が終わった後、四十九日までの間に葬儀に関する様々な整理をします。

香典を受け取った相手と金額や品物(献花や花など)、葬儀会社への支払いなどかかった費用をわかりやすくまとめておきます。

四十九日が過ぎたら、香典を受け取った方に香典返しをするため、お礼の手紙や返礼する品と数を決めておきます。

仏壇や墓地がない場合は、購入してください。

お寺に墓の土地だけがあった場合も、四十九日と納骨を一緒にするためには、墓石を作っておく必要があります。

故人の家が空き家になる場合は、水道やガス、電気などを停めてもらう手続きをしてください。

故人の住民票がある役所に行って、葬儀が終わった報告と、その後の手続きをします。

相続は故人が亡くなって一年以内に行ってください。

年金を受け取っていたら、年金事務所に行って故人が亡くなったことの報告、未払いの年金を誰が受け取るか、などの手続きもしましょう。

銀行の口座、株式、保険なども全て調べて、支払っていたものは支払いを中止し、財産となるものはどれくらいあるかを調べます。

病院で最期を迎えた場合は、病院の支払いが数か月後に請求されることもあるので、忘れないようにしてください。

また、故人がクレジットカードで支払いをしていた場合も同じです。

故人の遺品の整理をします。

空き家にする場合は、その家を次にどうするかも決めなければなりません。

郵便も配達不要の手続きをして下さい。

故人の配偶者がいない場合は、すべて子が分配するのか、それとも誰か一人が引き継ぐのかを兄弟間で話し合います。

子どもが1人の場合は、すべて引き継ぎますが、その代わりすべての手続きを一人で行うことになります。

人間は生きているときもいろいろと大変ですが、亡くなった後も残された人は大変なのですね。

まとめ

家族葬だから一般葬よりも楽にできる、ということはありません。

家族葬でも一般の葬儀でも葬儀は葬儀です。

どちらも流れは一緒で、やることも同じ、そのあとの手続きも全く一緒です。

むしろ、当日に参列してくれた方に挨拶する時間が不要な分、香典返しをするときに手紙を書いたり、宅配の住所を書いたりと意外と大変な作業が残ります。

家族葬にした後は、当日よりもいろいろと大変な作業が待っている、と気に留めておいてください。

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