初めて喪主になったら~家族葬の流れ

家族の単位が縮小化されている近年、家族葬を希望する人が増えています。

親族の数が少ないこともありますが、高齢化で故人がすでに80歳を超えていると、焼香に来たい知人も高齢化し参列が難しいというのも理由の一つでしょう。

しかし家族葬といっても、葬儀の流れそのものは一般的な葬儀と大きな違いはありません。

それでも家族葬のほうが、簡素化できるかもしれない、少しは節約になるかなと考えられている方に、家族葬の流れについてお話をしましょう。

家族葬での通夜

家族葬の通夜は一般葬儀の通夜とほぼ同じ流れで進みます。

まずは納棺の儀、出棺、そして会場についたらそこから通夜という流れです。

家族葬で遠方の親族も出席しない場合、納棺のときにおこなうご遺体の御仕度は、納棺師と故人の身近な親族のみで行われます。

通夜には故人の友人や知人はもちろん、親族も参列しない場合があるため、少し狭い会場を借りることができるでしょう。

僧侶が会場にいらしたら、喪主と施主、または喪主とその配偶者や兄弟が挨拶をし、葬儀にかかる費用全般を支払います。

僧侶が式場に入場されたら通夜が始まり、進行は葬儀会社の人などが行い、最後に喪主の挨拶で終了となります。

一般の方も参列される通夜との違いは、会場がこじんまりした場所でも大丈夫であることです。

さらに、焼香をする人数が少ないため、僧侶の読経内で全員が焼香を終えることができます。

喪主は参列した方一人一人に挨拶をする必要もなく、見知らぬ人もいないため、参列者の名前を覚えたり、見慣れない人と話をするといったストレスはありません。

通夜の最後にする挨拶も、身近な人ばかりなので形式ばったものではなく、故人への言葉も御礼も、こころから感じたことを素直に話すことができます。

明日の葬儀の案内をしたのち解散となりますが、通夜ぶるまいなども参列する人の数が把握できるため、無駄な料理を用意する必要がありません。

通夜は夕方や夜が多いので、そのままお弁当として持ち帰って自宅で食べるというのも可能です。

短時間で終了となりますので、翌日の告別式に向けて、しっかりと体を休めることができるでしょう。

家族葬での告別式

通夜同様、告別式も一般の葬儀と大きな違いはありません。

一般の葬儀の告別式は、通夜と同じようにいろいろな参列者が来ます。

故人の会社の同僚や取引先の人や喪主の職場の人、近所の自治会の人、めったに会うことのない遠方の親族など様々です。

家族から見知らぬ人を紹介されたり、挨拶をされたり、葬儀会社の担当者と打ち合わせをしたりと、喪主は大忙しです。

しかし、家族葬なら参列する人だれもが顔見知りなので、こういった時間はなく、一人一人が棺の中の故人とじっくり最後のお話をすることができます。

いろいろな人に挨拶をして回る一般葬では、喪主は忙しすぎて故人を偲んでゆっくりとお別れをする時間が取れないこともあるようです。

もちろん、そのために悲しむ時間もなくて良かった、という人もいますが、少し寂しいですね。

家族葬なら身近な家族や親族だけなので、故人とのお別れも、喪主らしい葬儀の進行を行うことも可能です。

故人を良く知る人ばかりなので、最後の挨拶も緊張することはありません。

亡くなった人の本当の人となりを素直な言葉に乗せて、別れを惜しむこともできます。

女性が喪主なら、挨拶の最中に失敗したり、号泣してしまったとしても、参列者みんなが支えてくれます。

告別式と初七日法要の後の精進落としも、少数人数でゆっくりと会話を楽しむことが可能です。

参列する親族の数を事前に確認する必要もなく、無駄に料理が余って廃棄することもないので、環境にもいいでしょう。

家族葬でのあいさつ

喪主が最後に挨拶をする、というのは一般葬でも家族葬でもあります。

通夜や告別式の前に、葬儀会社の方から「こんな形です」といった見本が書かれた用紙を渡されますが、ほとんどはその場になると忘れてしまうようです。

よく、インターネットで調べると、たくさんのサイトで喪主の挨拶というものが紹介されています。

しかしテレビで映し出される有名人の葬儀でも見られるように、マニュアル通りの挨拶をする人はあまりいないようです。

葬儀だけでなく、ほかの代表者の挨拶を見てもわかるように、誰かが書いた原稿を丸暗記しても、その人の言葉にはならないということです。

とくに喪主を勤める人の多くは、故人にとって一番近しい存在で一番深い悲しみの中にいる人になります。

原稿を暗記しても、カンニングペーパーを用意しても、それは心からの言葉にはならないでしょう。

それなら、絶対に気を付けることだけを意識し、自分の言葉で参列してくれた人に話かけることが一番です。

気を付けることはただ一つ、「同じ言葉を繰り返さない」ということ。それだけを守って話をすれば大丈夫でしょう。

家族葬なら、喪主と故人の思い出を挨拶に乗せて話しても大丈夫です。

故人のおもしろいエピソードを交えたり、思い出話を交えて、最後の挨拶にしてみましょう。

家族葬なら、参列する誰もが楽しい思い出として受け止めてくれるでしょう。

家族葬の費用

葬儀代は最低でも10万円、戒名や香典返し、精進落としとすべてを含めると100万円以上はかかります。

一般葬儀でも、家族葬でも同じ金額を支払うものはたくさんあります。

・僧侶への御布施、御車代など

・香典返し

・会場代

・火葬代

・墓地や仏壇、位牌代など

こういったものは、家族葬でも一般の葬儀でも全く同じ金額がかかり、これが一番費用として考えるべきお金です。

家族葬と一般葬で大きく異なるのは、通夜ぶるまいや精進落としの食事代くらいになり、さほど大きな金額の差にはなりません。

それだけでなく、遠方の親族から「現金書留」などで香典をいただくと香典返しを配送することになります。

むしろ、送料がかかってしまうということです。

また、家族葬なら狭い会場でいいといっても、小さな私的なホールを借りる場合と、公共の火葬場に併設されている会場を借りるのでは、広さは違っても金額的には大差がありません。

部屋を一室およそ2日間専用することにかわりはないので、結果的に同じくらいの金額となってしまうのです。

そこで、費用を考えて家族葬にする、家族葬の方が節約になる、というのはあまり考えない方がいいかもしれません。

まとめ

家族葬と一般の葬儀はどこが違うのか、というと葬儀の流れはほぼ同じです。

しかし、見も知らぬ参列者が来る葬儀と、身近な人だけで行う葬儀では、かかる時間も喪主の心の負担もかなり違ってくるでしょう。

家族だけで静かに葬儀を行いたい、できるだけ故人と最後までゆっくりと時間を過ごしたい、家族葬はそんな葬儀を可能にします。

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