2023.03.18 「海外で話題の”生きがい”」

おくりびとからのメッセージ

なるほどなぁ。更に、「長野では出棺の時にクラクションを鳴らしたりします」

あぁ、クラクション鳴らすのか。

武田
武田

私、神畑の方で新しくオープンした店舗で、お話とハーモニカの演奏をさせてもらいました。ありがとうございました。

篠原
篠原

ありがとうございました。

武田
武田

多くの方にお越しいただきまして、嬉しかったですね。

篠原
篠原

そうですね。とても大勢の方にお越しいただき、とても好評な会になりました。

武田
武田

ありがとうございました。

佐久市の方からお便りきております。この方もいらっしゃったそうです。

「え、もう終わり?楽しみは早く過ぎてしまいますよね、篠原さん。オープン時だけではなく、定期的に武田さんをお招きしていただけませんか?カウンセリングもされているとのこと。地元の窓口になってください。」とのことで。私カウンセリングの話もさせていただいたのですが、皆さんにしっかり聞いていただけてありがたいことですね。

篠原
篠原

そうですね。

武田
武田

今度は横山タカ子さんの講演会という事で、4月23日「趣味暮らし」を行います。もう満席という事で、ご参加希望の方はごめんなさい。行かれる方、またまた横山さんの素敵なお話を伺えることができますので、楽しみにしてもらえたらありがたいですね。

篠原
篠原

はい。

武田
武田

さて、つばさ公益社さんで実際に家族葬を行った方からもお便りがきておりますよ。佐久市の方です。「この番組にご出演されているつばさ公益社さんで家族葬を行いました。施設で8年間お世話になった母の家は水回りが故障していたため、入院先からつばささんに直に向かって、安置から通夜、葬儀に至るまですべてお世話になりました。大変感謝しております。私達家族がどう故人を送りたいのかという想いを受け止めて対応してくださり、お陰様で故人の孫やひ孫たちまで皆穏やかで温かな気持ちの中で納得のいく葬儀を終えることができました。その後、会葬いただいた方から、息子である夫が幼いころからの母の思い出を語ったお礼文にとても心を打たれて、よかったという声もいただきました。」このお礼文とは?

篠原
篠原

取材をして、故人さまとのエピソードを綴ったものを作成してお渡ししました。

武田
武田

「これも篠原さんのアドバイスによるもので、夫にとっても96年間の生涯を閉じた母の会葬をする機会を与えていただき、何よりの供養になったと思います。」

篠原
篠原

なるほど。

武田
武田

アドバイスとかもするんだねぇ。

篠原
篠原

私共の仕事はお話を聞くことといいますか、聞いたうえで色々な提案をさせていただくことが多いのですが。いやぁ、ありがたいです。

武田
武田

「ご近所さんでもつばさ公益社さんで音楽葬を提案していただいて、歌が大好きだった故人を送ることができて満足しているというお話をうかがいました。」

音楽葬も結構ご依頼ありますか?

篠原
篠原

そうですね。最近は音楽で最後家族でゆっくりと送りたいという方もいらっしゃっていて。この方は音楽のエピソードがあったので、従来の和尚さんに来ていただく形ではなくて、この形を提案させていただきました。

武田
武田

私も音楽葬だろうな(笑)

篠原
篠原

まだ随分先のお話ですね。

武田
武田

いやいや(笑)

「家族の要望に寄り添ったつばさ公益社さん、とてもありがたいと感じております。お世話になりました。」素敵なお便りをありがとうございました。

篠原
篠原

ありがとうございます。

武田
武田

こういう方の感想が一番、つばさ公益社さんがどういうことをやっているか分かるんじゃないでしょうかね?

篠原
篠原

いやぁ本当にそうですね。やはり、やり直しのきかないお式だと思っていますので、出来る限り向き合いながら取り組んでおりますが、こういった感想をいただけて感動しました。

武田
武田

このお便り貴方に差し上げます。職員の皆さんにも見せてくださいよ。

篠原
篠原

はい。励みになりますね。

武田
武田

そして質問もきています。「長野市の方。昨夜のテレビドラマで霊柩車の出棺の時、お茶碗を割るシーンがありました。」これ、昔の侍さんもさぁ、戦場に行くとき割ってましたよね?どんな意味があるんでしょうか。」

篠原
篠原

その侍さんのシーンでも同じ意味だと思うのですが、「これが最後」だという。これから帰ってくる先は残念ながらないんだよという。

武田
武田

それぐらいの覚悟で行くんだという意味ですね。恨み晴らしの気持ちで戻ってこられても困るからね。

篠原
篠原

昔は命が祟る神になるという考えもあった中で、まだいろんな地域でこの文化が残っています。私、九州へお葬儀の勉強で行っていたのですが、熊本では出棺の時に茶碗を割る文化がありましたね。

武田
武田

ふーん。

篠原
篠原

あとは棺をグルグル回してから出棺することもありました。火葬場の行きと帰りのルートを変えたりなんかも比較的同じような意味合いで行っていることだと思います。

武田
武田

なるほどなぁ。更に、「長野では出棺の時にクラクションを鳴らしたりします」

あぁ、クラクション鳴らすのか。

篠原
篠原

はい。これは車になってからの文化だと思います。

武田
武田

そうだよね。前にいると危ないぞっていう意味もあるかもしれない(笑)

篠原
篠原

実は、最近住民に配慮して鳴らさなくなってきていますね。

武田
武田

そうなんですか。うるさいもんな。

さて、非常に短くなってしまうのですが、本日のお話はなんでしょうか。

篠原
篠原

本日は「生きがい」という言葉についてですね。

実は海外で生きがいがブームになっていて、日本語のまま「生きがい」として英語圏で使われています。

武田
武田

生きがいっていう言葉がないのかな。

篠原
篠原

そのようなんです。今武田先生のお手元に絵というか、資料をお渡ししました。

武田
武田

生きがいが中心になっていて、その周りに色々な言葉がありますね。

篠原
篠原

四つの円があって、「あなたが好きなことは何ですか」「あなたが得意なことは何ですか」「社会からあなたが必要とされているものは何ですか」「あなたはそれによって報酬・収入を得られますか」という円が重なったところが生きがいという意味合いで。

武田
武田

なるほど。

篠原
篠原

この円の面白いところは、例えば好きなことで得意なことは、このグラフでいくとパッション、情熱を注げるもの。そして好きなことで且つ社会から必要とされていることでいくとミッション、使命になるんですよね。

武田
武田

上手いことやるね。

篠原
篠原

あと、社会から必要とされていて収入が得られることはボケーション、天職。最後は得意なことで収入が得られることはプロフェッション、職業。

武田
武田

なるほど。

篠原
篠原

これらの要素をすべて複合し、得意であって、好きであって、社会から必要とされて、収入が得られる。この中心が生きがいなんだということですね。

武田
武田

篠原さんにとっては今やっているご職業が生きがいだよね。

篠原
篠原

はい、ライフワークです(笑)

武田
武田

そうだよね(笑)

篠原
篠原

私は、いい死期を迎える ₌ よく生きるということだという考えを持って仕事をしていますね。

武田
武田

なるほど。

篠原
篠原

さて、この生きがいというのがなぜ世界中から注目を浴びているのかについてなんですが。

武田
武田

そこですよ。

篠原
篠原

生きがいを欧米の方が見つけたきっかけは、ブルーゾーンというものの研究をしていた時のようでして。

武田
武田

ブルーゾーン?

篠原
篠原

ある特定の地域の中で健康ですとか生活習慣によって長寿の方が多い地域のことをブルーゾーンというようで。

武田
武田

なるほどね。

篠原
篠原

世界にそういった地域があるのですが、日本でいうと沖縄が注目されました。

武田
武田

死ぬまでそういうことをしているんですよね。

篠原
篠原

長野県も実はブルーゾーンで、男性の寿命が長いことで知られていて、NPOとかボランティアへの参加率が全国1位だと言われますよね。

武田
武田

それと、高齢者の働いている割合も一番多いんじゃない?

篠原
篠原

そのようです。

武田
武田

つまり、仕事なんだよな。

篠原
篠原

仕事をするというのがいかに健康にいいかということですよね。

武田
武田

そういうことですね。

篠原
篠原

この生きがいというのが長寿や生活の質の向上は去ることながら、この研究を追って行ったところ、心臓、血管疾患にかかるリスクが下がるとか、アルツハイマーにかかりづらくなるとか、死亡率が下がり、社会的孤立も避けられるということで。

武田
武田

本当にそうだと思いますよ。

篠原
篠原

生きがいというのが2020年代から学術的に研究され始めて、その中で注目を浴びているのが、日本の「生きがい」だったということですね。

武田
武田

なるほど。確かにね、サラリーマンは早く仕事を辞めて色々やりたいと思ってるんだけど、一か月経ってみてください。やることがなくて皆悩んでいるよ。だから趣味を作ったりして生きがいを持つのが大事ですね。その趣味がお金になればもっといいんだけれどもさ。それは中々難しいから。

篠原
篠原

そうですね。すべてが重なる生きがいに仮にならなかったとしても、好きなことで得意なことなら情熱をもって取り組めるでしょうし、それが収入になれば仕事としてプロになれるでしょうね。

武田
武田

だから私は、50代の若い皆さんにも趣味として一生やって飽きないことを始めた方がいいと言っているんだけどね。やっぱり仕事をしているとそういうことを見つける余裕がないということでやっていらっしゃるんだけども、本当は好きなことをやった方がいいね。

篠原
篠原

本当にそうですよね。

この生きがいという言葉が日本でいつ生まれたのか調べてみたのですが、平安時代まで遡るのですが…。

武田
武田

平安時代にはもうあったんだ。

篠原
篠原

当時は意味や目的を示す言葉として使われていて。生き”がい”のかいの語源が、貝殻の貝ということで。

武田
武田

そうなんだ。

篠原
篠原

平安時代の貝殻というのは非常に価値があるもので。

武田
武田

貝合わせっていう遊びもありましたね。

篠原
篠原

様々な場面で登場する貝なんですが、働くことの価値と貝殻を結び付けて生きがいという言葉が生まれたようです。

武田
武田

ふーん。

篠原
篠原

欧米では近年発見されたものを、日本人は平安時代から生活の中で感じながら生きてきたんでしょうね。

武田
武田

〇〇した甲斐があったっていう言葉もあるよね。あの”かい”は自分にも利益になるし、相手にも恩恵をもたらしたというニュアンスがあるよね。だから人と人が結び合うという言葉も含まれてるんじゃないかな?

篠原
篠原

仰る通りですよね。自らの為ならず、周囲であり、社会であり、世間というものを日本人は気にしがちですから。なので、自分だけでなく周囲と影響しあって良くなっていくというのが、共同体生活で大事なことだと思いますね。

武田
武田

これ日本人のいいところなんだろうな。でもその反対が同調圧力といって、周りのことをあまりにも気にしすぎて良くない面もありますね。でも、周りのことをいつも気にして生きているということは大事なことですよね。

篠原
篠原

武田先生が先ほど仰られましたが、生きがいを一生を通して持ち続けていると健康にいいということで、これは実はいろんなタイミングで失われることがあるようなんです。例えば子育てに情熱を傾けすぎていると巣立って行ってしまうとか色々とありますよね。

武田
武田

空洞ができちゃうんだよね。

篠原
篠原

ですので、ご自身と向き合っていただいて、何が好きかなぁとか何が得意かなぁとか、社会から私はどう必要とされているかなとか、そういうことを探していただきたいと思っています。

武田
武田

その通りでございます。生きがい、あるいは目標をもって生きていただけると健康、元気長寿が得られると。こういうことですね。ありがとうございました。

篠原
篠原

ありがとうございました。

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