病院から家族が危篤と言われたら?看護師が家族に伝えたい5つのこと

病院から大切な家族が「危篤」と言われれば、気が動転し冷静に行動できない方がほとんどです。家族を失ってしまうかもしれない悲しさで「何をすればいいかわからない」と頭が真っ白になる方もいるでしょう。そんな悲しみの中でもしておくべきことがいくつかあります。

今回の記事では病院から危篤と言われたらしておくべきことをご紹介します。大切な人との最期の時間を後悔なく過ごすために、ぜひ最後までご覧ください。

「危篤」とはどんな状態?

「危篤」とは病気やケガなどで生命の危機を迎え、今にも亡くなりそうな状態のことを言います。基本的に回復は見込めず、早ければ数時間、長くても2~3日で亡くなることがほとんどです。

「危篤」という表現を使わない場合も多い

状態が悪化し生命の危機的状態に陥った場合、病院から連絡がありますが「危篤」という表現を使わないことも多いです。

「危篤」という表現はあいまいで、人によって捉え方が異なります。必要以上に動揺させたり不安を与えないために、かみ砕いた表現をすることが多いでしょう。

病院や看護師によって表現は様々ですが、以下のような言い方があります。

 

  • 「状態が悪くなっていて危険な状態です。」
  • 「意識が朦朧としていつもと状態が変わってきています。」
  • 「血圧や脈の状態が不安定になってきています。」

普段と違う状態であること、状態が非常に不安定で生命の危機に陥る可能性があると説明されれば、いわゆる「危篤」の状態と考えられます。

危篤状態でもすぐに亡くなるとは限らない

危篤状態であってもすぐに亡くなるとは限りません。危篤状態から逝去までの時間は、その人のもともとの身体の状態や、病気やケガの状態で異なるでしょう。

生命の危機的な状態であってもそのまま数日~数週間、その状態を保つことや中には回復に向かう方もいらっしゃいます。

家族が危篤と言われたらするべき5つのこと

家族が危篤と言われれば頭が真っ白になってしまい、何をすればいいのか冷静に考えられなくなる方がほとんどです。

大切な人との最期の時間を後悔なく過ごせるよう、危篤と言われたらするべきことを5つ紹介します。なるべく1人で対応するのではなく、他のご家族と分担して行いましょう。

1.大切な人とお別れをする心構えをする

危篤状態はいつ息を引き取ってもおかしくない状態です。病院に到着してすぐに亡くなるかもしれませんし、間に合わない可能性もあります。

どんな形であっても最期を看取る心の準備をしておく必要があるでしょう。

2.病院に泊まれる準備をしておく

危篤状態は命が終わりに向かっているということです。危篤と連絡があればできる限り早く病院に向かいましょう。

しかし危篤状態がどれくらい続くか、いつ最期の時が来るかはわかりません。絶対ではありませんが、そばで付き添えるように病院に泊まる準備や軽食なども用意しておくと良いでしょう。

3.葬儀会社を決めておく

危篤状態でも持ち直す可能性もありますが、もしもの場合に備えて葬儀会社を決めておけば、心の負担を減らすことができるでしょう。

亡くなった後は葬儀に向けて打ち合わせや手続きが必要になります。亡くなった直後は動揺し冷静な判断ができないこともあるので、前もって大まかに決めておくことをおすすめします。

4.親戚や友人に連絡をする

危篤状態であることを家族や親族など「最期の時に立ち会って欲しい人」に連絡する必要があります。

家族や親族、危篤者と親しい友人などになりますが、大人数の面会は困難な場合があるため最小限に絞る必要があるでしょう。

5.退院の時に着る服を用意する

余裕があれば退院時に着る服を用意しておきましょう。

病院に駆けつけることが最優先なので、こちらも絶対ではありません。

普段気に入って着ていた服や、スーツや着物などその人らしさを表現する服があれば退院の時に着替えることができます。

普段通りに身なりを整えることで、最期までその人らしく存在することができます。

危篤状態のときに家族ができること

危篤状態の家族を前にすると「何もできない」「何をしていいかわからない」と感じる方が多いでしょう。

しかし命が終わりに向かう時に家族だからこそできることがあります。

声をかけ、思い出を話す

聴覚は最期まで残ると言われており、臨終を迎える時の声かけには痛みや死への恐怖を和らげる効果があると言われています。

意識がない様子を見て「こんな状態で話かけても意味がないんじゃ・・・」と思われる方も多いですが、声はちゃんと届いています。

思いを伝えるのも良いですし、普段通りに声をかけ思い出を語るのも良いです。

痛み止めなどの薬を使うよりも、つらさや苦痛を和らげることができるでしょう。

病院で亡くなった後の流れ

医師による死亡確認

まず医師による死亡確認が行われます。

「心臓拍動の停止」「呼吸停止」「瞳孔散大・対光反射停止」の3つの兆候があるか医師が確認します。

お別れの時間を過ごす

死亡確認が行われた後、ご家族だけでお別れの時間を過ごすために医療者は席を外します。

退院までの流れの説明

看護師から退院までの流れや手続きについて説明があります。

エンゼルケアを行う

看護師がエンゼルケアを行います。

エンゼルケアは身体を清潔にし、エンゼルメイクや更衣をしてご遺体をきれいに整えることです。

葬儀会社の手配をする

葬儀会社へ遺体の搬送を依頼します。

葬儀会社が決まっていない場合は、病院から紹介を受けることも可能です。

死亡診断書を受け取る

死亡診断書の原本を受け取ります。

病院外へご遺体を搬送するときは必ず死亡診断書が必要です。特に自家用車でお帰りになる場合、死亡診断書を持たずに検問に遭遇すれば死体遺棄の疑いをかけられてしまいます。

ご遺体の安置と僧侶への連絡をする

ご遺体は自宅もしくは葬儀式場へ搬送され、翌日まで安置します。

安置した後は菩提寺に連絡をし、葬儀の日程調整をしましょう。

葬儀会社と打ち合わせを行う

葬儀会社と葬儀の日程や会場の相談を行います。

訃報の連絡をする

親戚や故人の友人・知人へ訃報の連絡をします。

家族葬の場合、参列を辞退して欲しい方へは葬儀の日程連絡は控えておきましょう。

葬儀の案内をされると参列をした方がいいのか混乱してしまいます。

まとめ

「危篤」はいつ息を引き取ってもおかしくない状態です。

誰しも大切な人を失うことは想像したくありませんが、いざという時に慌てず対応できるよう準備をしておくことも大切でしょう。

最期の時を後悔なく過ごすために今回の記事をぜひ参考にしてください。

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