終活とは何をするの?
終活とは 「終末活動」の略で、人生の終わりに向けて自分の生活を充実させるための活動です。 今までの人生を振り返り残りの人生を幸せに過ごすための準備として、広く日本で使われるようになった言葉でもあります。
言葉としては古い物ではなく、週刊誌の連載の中で使われ始めたことがきっかけで、2010年には新語・流行語大賞にもノミネートされました。
終活とは比較的新しい言葉ですが、短い時間で広く認知されたということは、終活の考え方が多くの人に支持されている証でしょう。
――では、実際に終活とは何をすれば良いのでしょうか。
いかにして最期までの残された時間を幸せに過ごすか、そして亡くなった後のことを考えても、それだけで終わってしまうのでは考えた意味があまりないともいえます。
中には、いざ終活に手を出し始めても具体的にすることがよくわからないまま時間だけが過ぎてしまう、という場合も少なくありません。
そこで、今回は終活に取り組み始めたものの、そこですることがよくわからないという方や、これから終活を始めるという方とともに、終活で具体的にすることについてご紹介したいと思います。
具体的な終活の内容
終活の内容については、これといった決まりごとはありません。なのでここからは代表的な例として、3つの活動を紹介したいと思います。
1.エンディングノートを書く
終活と言えばエンディングノート、と言われるほど代表的な終活の一つです。エンディングノートは文房具屋や本屋、ネット通販でも購入することができ、他にインターネットからダウンロードする方法もあります。
エンディングノートの書き方に決まりはありません。
家族へのメッセージや自分がやりたいことをリストアップしてみる、デジタル遺品のパスワードを書いておく、そんな些細なことからでも構いません。ノートを書くことは終活の準備の手助けとなります。
遺言書の存在や財産の詳細、ローンや借金の有無などマイナス資産についても明確にするためにエンディングノートを利用するのもおすすめです。
エンディングノートを作成したら保管は厳重にし、自分の死後に読んでもらえるようにご家族様にノートの存在は伝えておきましょう。
↓より詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
2.生前整理をする
持ち物を自分自身で生前整理をしておく ということは、自分の今までを振り返り、人生を整理することでもあります。
必要なものや不必要なものを選択し整理しておくと、残されたご家族様の負担を減らすこともできます。
生前整理を手助けして廃棄物も引き取ってくれる専門家に依頼する、という選択もいいかもしれません。
生きているといろいろな荷物が知らない間に溜まっていきます。
自分にとっては大事なものであっても、自分の死後受け継いでくれる人がいなければ処分されてしまうだけです。
受け継いで大事にして欲しいものと処分しても良いものを自分で整理をして分けておくと残されたご家族様も悩まずに済みます。
終活の一環として、ゆっくりでも良いですから生前整理をしてみてはいかがでしょうか。
人生を見返りこれからの人生を有意義に過ごすためには、荷物の整理をしてすっきりとした気分にしてやりたいことをしていくというのも終活の準備には必要なことではないでしょうか?
3.遺言状を書く
終活を考えるとき、真っ先に頭に浮かぶのが遺言書ではないでしょうか。
遺言書にはエンディングノートにはない法的拘束力があります。
ですので、自分の財産を法定相続人以外にも残したい場合などには遺言書を残しておくことが大切です。
遺言は財産を多く持っている人がすることで、自分には関係ないと思う方が多いようです。
しかし実は財産の少ない人ほど後に残されたご家族様への配慮が必要になります。
財産をできるだけ有効に使うために、遺言が効力を発揮することも多いのです。
自分の意志を死後、法的に有効なものにするためには遺言の作成がいちばん確実です。
↓より詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
終活のメリット
終活をすることで自分の人生を見つめなおすことや、これから行いたいこと、なすべきことが整理でき、正しい手順を踏むことができます。
では、具体的にどんなメリットがあるのでしょうか。
1.家族と事前に話し合えるきっかけになる
自分の死について家族と話し合おうとすると、「縁起でもない」と言われることもあります。
しかし、終活を始めたことを家族に知らせることで、お葬式など普段話しにくい事柄について話し合うきっかけを作ることができます。
家族と事前に話し合うことで、家族の希望や考え方を知ることができ、終活をより充実したものにつながるはずです。
2.家族の負担を減らすことができる
介護や治療が必要となった時、認知症など何かしらの事情によってコミュニケーションを図れなくなってしまい、治療の範囲や経済的な問題についてご家族様が悩むことがあります。
終活で事前に自分の考えや手順、金銭的な負担について明記しておけば、ご家族様は悩むことなく考えに従うことができるので後悔することもありません。
遺言書やエンディングノートがあれば、葬儀の手順や連絡すべき人、遺品整理などが速やかに行え、後にもめることもなく家族の精神的負担を減らすことができます。
3.自分自身の不安や心配を解消できる
介護が必要になった時や自分の人生の最期を考えると、残された家族が自分の考えに沿って行動をしてくれるか、など誰でも不安になるものです。
終活を始めることにより、家族と話し合うことで、自分自身の不安や心配を取り除くことができます。
他にも終活を行うときは、一人で考えずにセミナーや講演に参加するという方法もおすすめです。
セミナーに参加することによって同じ立場の人と知り合うことができ、終活に対する悩みなどを共有して話し合うことができます。
また、一人で考え込んでしまう終活の不安や心配を解消することもできます。
終活を始める時期は?
では、終活はいつから始めればいいものなのでしょうか?
一般的には高齢になってから、あるいは余命宣告を受けてからという方が多いです。
しかし、終活を始めるのに決まった年齢というものはありません。
若くても健康であっても終活を行っても良いということです。
実際のところ、若い方は自分の残りの人生や死後のことなど考えられないかもしれません。
しかし終活は自分の死後のことだけを考える活動ではありません。
今までの人生を振り返り、これからの人生を充実させるためにも、時には終活をしてみても良いかもしれません。
また、終活は一度行えばそれで終了という訳ではなく、終活は何度でもやり直しても良いものです。
荷物の整理など時間がかかりそうなものは、早くから始めても良いのではないでしょうか?
まとめ
いかがでしたでしょうか。
終活の種類は色々ありますが、何もすべてきっちり行わなければいけないという訳ではありません。
自分のライフスタイルに合った終活を行い、残りの人生を幸せに送れるようにすることが大切です。
かつては自分の死後について考えたり口に出したりするのはタブーとされてきましたが、最近では積極的に終活を行う人も増えてきています。
多くの方が一度は終活をしてみようと考えることがあるでしょう。
しかし、何から手を付けて良いかわからないという方が多いのも事実です。
この記事が終活を始めるきっかけになれば幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました。