副葬品とは?棺に入れていいもの、ダメなものをわかりやすく解説

葬儀の際に耳にするワード「副葬品」。
なかなか日常生活で聞く機会のないワードですが、副葬品とは何かをご存知でしょうか。

結論、副葬品とは「故人とともに棺の中に納める品物」のことをさします。

つまり、「棺とともに燃やす品物」で、火葬する際に、「燃えやすいもの」「故人との関係性が深いもの」は副葬品として適しますが、逆に「不燃性のもの」「燃えにくいもの」「遺骨や火葬炉を傷つける可能性のあるもの」などは適しません。

本記事では、副葬品についてや、棺に入れて良いもの、悪いものをわかりやすくご紹介いたします。

副葬品とは?

副葬品とは、「故人とともに棺の中に納める品物」のことをさします。
昔は土葬が主流でしたが、現在はほとんどの場合火葬をします。

そのため、「棺とともに燃やす品物」という認識でも良いかと思います。

副葬品を納めることは、日本では古墳時代から行われてきた文化ですが、昔と現代を比べると意味は少し異なるようです。

昔は「故人が死後の世界での生活に必要な品物」が副葬品として納められていました。

権力者の場合は「生前の地位を示すための品物」として金銀財宝等が納められていました。

しかし、現代では副葬品は、「残された家族や友人等が旅立つ故人に想いを託すための品物」として納められるようになりました。

そのため故人の愛用品や好んでいたもの、故人との思い出の品物等を納めることが一般的です。

また、故人が棺に入れてほしいと望んだものを納める場合もあります。

「副葬品として何を選べばよいのか」「副葬品としてふさわしくないものはあるのか」など、様々な悩みがあるかと思います。

次の項からはこれらの悩みを解決していきます。

棺に入れてよいもの

入れて良いものの基準

ここでは、棺に入れてよいものを解説します。

燃えるもの

一般的に「燃えるもの」であれば問題はありません。
現在は火葬されることが9割以上であると言われており、副葬品も同様に火葬されます。

そのため、副葬品は燃えるものを選ぶ方が良いでしょう。

故人との関係性が深いもの

「故人との関係性が深いもの」を副葬品とすることが一般的です。

例えば、故人が大切に使っていたものや、好んでいたもの、故人が生前に副葬品を選んでいた場合もあります。

また、残された家族や友人と故人との思い出の品物を入れることも多いです。
さらに、「残しておくとつらいもの」を入れることもあります。

生前の故人との関係が深すぎるあまり故人のことを思い出してしまい、つらくなるものは副葬品として納め、弔うのも良いです。

入れて良いもの具体例

手紙

家族や友人等が故人へ当てた手紙を副葬品とすることが多いです。
手紙は、故人への想いを伝えることのできる最後の手段です。

想いを届け、故人があの世で穏やかに過ごせるようにしたいですね。

手紙の数があまりにも多い場合は、寄せ書きとしてまとめるのも良いかもしれません。 

花を副葬品とすることも多いです。
故人が好きだった花、育てていた花があれば、納めるのが良いでしょう。

出棺の際にも供花として遺族や友人等がお花を納めますが、副葬品の花とは異なります。

写真

故人が写った写真を副葬品とするのもおすすめです。

故人が趣味に没頭している写真や、家族や友人と楽しんでいる写真等、あの世で故人が寂しくならないような写真を選ぶと良いですね。

ただし、まだ生きている人が写っていると、「その人のこともあの世へ連れて行ってしまう」と考え、小競り合いになる場合もありますので注意しましょう。

故人が愛用していたもの

故人が愛用していたものを入れるのも良いでしょう。

例えば読書が趣味の人であれば本を、お気に入りの服があった人であればその服を入れます。

ただし、量が多くなりすぎると火葬に時間がかかってしまいますので注意が必要です。
また、服は燃えにくいポリエステルの素材を含む場合は避けたほうが良いです。

棺に入れてはいけないもの

入れてはいけないものの基準

では、反対に棺に入れてはいけないものは何でしょうか。

不燃性のもの

まず、「不燃性のもの」は全般的に副葬品としてふさわしくありません。
ビニールやプラスチック、革製品等が該当します。

これら「不燃性のもの」は火葬すると二酸化炭素やダイオキシン等の有害なガスが発生する恐れがあります。

特に革製品を燃やすと六価クロムという猛毒を発生させることが分かっています。
このように「不燃性のもの」は、環境面や健康面等、様々な理由から副葬品にはふさわしくありません。

燃えにくいもの

次に「燃えにくいもの」です。
可燃性ではあるけれど、大きいものや中身が詰まっているもの、水分が多いものが該当します。

これら「燃えにくいもの」は火葬する際の時間が長くなります。
また、灰が大量になりますので、遺骨を骨壺に納める時に灰をかき分けなければなりません。

このように「燃えにくいもの」は、時間や手間がかかるため、副葬品にはふさわしくありません。

遺骨や火葬炉を傷つける可能性のあるもの

最後は「遺体や火葬炉を傷つける可能性のあるもの」です。
金属やガラス類、カーボン製品が該当します。

金属やガラス類は火葬した際に溶けて、遺体を汚してしまう可能性があります。
火葬炉の故障につながる可能性も考えられます。

また、火葬炉の故障につながるカーボンを材料にして製造されたカーボン製品も副葬品には向きません。

入れてはいけないものの具体例

それでは、棺に入れてはいけないものを具体的に見ていきましょう。

眼鏡や時計、アクセサリー類

眼鏡や時計、結婚指輪は副葬品とするのはやめましょう。
故人が愛用していた眼鏡や時計、結婚指輪等を入れたくなると思いますが、これらは不燃性のものです。

溶けて遺骨や火葬炉を傷つける恐れがあります。
どうしても副葬品としたい場合は、小さなものであれば骨壺に入れることができます。 

大量の洋服や分厚い書籍

大量の洋服や分厚い書籍も避けたほうが良いものです。
これらは量が多く、火葬に時間がかかってしまうからです。

洋服であれば一着にする、分厚い書籍は一部のページを切り取る等、火葬する量を減らせば問題ないでしょう。 

硬貨

硬貨を火葬することは法律違反になるのでやめましょう。

昔から「あの世へ旅立つ故人に六文銭を持たせる」という風習があるため、お金を副葬品に考える人がいるかもしれません。

しかし、硬貨を燃やすことは「貨幣損傷等取締法」に触れてしまいます。
また、紙幣を燃やすことは法律違反にはなりませんが、おすすめはしません。

まとめ

今回は、副葬品とは何かを説明しました。

また、棺に入れてよいもの、入れてはいけない物についてもまとめました。
副葬品とは「故人とともに棺の中に納める品物」のことをさします。

また、副葬品としては「燃えやすいもの」「故人との関係性が深いもの」を選ぶことが一般的です。
例えば、手紙や花、写真、故人が愛用していたものが良いでしょう。

反対に、副葬品としてふさわしくないものは「不燃性のもの」「燃えにくいもの」「遺骨や火葬炉を傷つける可能性のあるもの」が挙げられます。

例えば眼鏡や時計、アクセサリー類、大量の洋服や分厚い書籍、硬貨は避けたほうが良いです。
どんなものを副葬品にすれば良いか迷っている方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。

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